次世代の移動手段として世界中で熱い視線が注がれている「MaaS(マース)」の実現に向け、電動キックスケーターの存在感が増しています。これはあらゆる移動サービスを一つのITネットワークで統合する革新的な概念ですが、日本では既存の法律が普及の大きな障壁となっているのが現状です。
日本よりも一歩先に導入が進んだ海外諸国では、利便性と安全性を両立させるためのルール作りが急ピッチで進められています。特に2019年に入ってからの動きは目覚ましく、各国が試行錯誤を繰り返しながら、都市交通の新しい形を模索している様子が伺えるでしょう。
先進的な取り組みで知られるシンガポールでは、2019年01月から電動キックスケーターの登録制度が開始されました。この制度は非常にスピーディーに浸透しており、同年06月末までの集計では、すでに7万5000台を超える車両が公的な登録を済ませている事実に驚かされます。
利便性と安全の天秤!シンガポールが下した英断
シンガポールにおける走行ルールは非常に明確で、自転車専用道や公園と緑地を繋ぐ「緑道(コネクター)」では、時速25キロメートル以下での走行が認められています。しかし、歩行者の安全を守るため、2019年11月05日からは歩道での走行が全面的に禁止されることとなりました。
意外なことに、現在のルールではヘルメットの着用義務は課されていません。その一方で、交通違反や危険な運転に対しては非常に厳しい罰則が設けられており、状況によっては禁錮刑が科される可能性もあるため、利用者には極めて高いモラルが求められていると言えるでしょう。
SNS上では「日本でも早く自由に乗りたい」という期待の声がある一方で、歩道を猛スピードで走る車両への恐怖心や、事故を懸念する意見も多く散見されます。利便性を追求するあまり、歩行者が安心して街を歩けなくなる事態だけは、何としても避けなければならない重要な課題です。
私自身の考えとしては、電動キックスケーターは都市の渋滞緩和や環境負荷の低減に大きく貢献する可能性を秘めていると感じます。しかし、単に海外の真似をするのではなく、日本の狭い道路事情に合わせた独自の法整備と、歩行者との共生を第一に考えたインフラ設計が不可欠です。
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