私たちの生活に欠かせないお菓子が、今まさに大きな変革の時を迎えています。製菓業界の大手企業各社が、環境負荷を軽減するために包装材の大胆な見直しに乗り出しました。これまで主役だったプラスチックから、紙素材や生物由来の原料へと舵を切る動きが加速しています。
カルビー株式会社は2019年11月、主力商品である「かっぱえびせん」と「ポテトチップス」において、環境に配慮した新しいパッケージの商品を発売しました。今回採用されたのは、綿や米ぬかといった再生可能な生物資源から抽出した成分を含む「バイオマスインキ」という画期的な素材です。
バイオマスインキとは、石油由来の成分を植物などの生物資源に置き換えたインキのことで、二酸化炭素の排出抑制に貢献する技術として注目されています。カルビーはこのインキを自社製品で初めて導入し、さらに包材の一部にも紙を使用した「クラフト包材」を採用することで、視覚的にも優しさを表現しました。
世界基準の環境対策!ネスレ日本が推進するキットカットの紙包装化
一方で、スイスに拠点を置く食品最大手ネスレの日本法人も、強力な「脱プラ」戦略を展開しています。ネスレ日本は2019年09月24日の出荷分より、看板商品である「キットカット」の大袋タイプ5種類において、外袋をプラスチックから紙パッケージへと一新しました。
この変更により、年間で約380トンものプラスチック使用量を削減できる見込みです。さらに2020年09月までには大袋全製品を紙製に切り替え、2021年には個包装の素材変更も目指すという、非常にスピード感のある計画を打ち出しており、企業の強い意志が感じられます。
SNS上では、紙パッケージになったキットカットで「折り鶴」を作れるという取り組みが話題を集めています。「お菓子を食べるだけでなく、想いを伝える道具になるのが素敵」といった好意的な声が多く、環境対策を単なる制限ではなく、新しいコミュニケーションの形として提案する手法は実に見事です。
2019年12月02日に発売された受験生向けの「応援メッセージパック」では、外袋でお守りが作れる工夫も施されています。消費者の環境意識が高まる中、企業には単に中身が美味しいだけでなく、社会的な責任をどう果たすかという姿勢が、これまで以上に厳しく問われているといえるでしょう。
私は、こうした企業の挑戦を心から支持します。利便性を追求してきたプラスチック包材からの脱却は、コストや技術面で多くの困難を伴うはずです。しかし、私たちが日々選ぶお菓子一つひとつが地球の未来を守る一歩になると考えれば、これほどワクワクする変化はありません。
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