おなじみの「カフェオーレ」を支えてきた北の拠点が、一つの区切りを迎えようとしています。江崎グリコは2019年11月20日、宮城県加美町に位置する子会社「東北グリコ乳業」の工場を、2020年度中に閉鎖することを公式に発表しました。
長年にわたり東北エリアの乳製品供給を担ってきたこの工場は、操業開始から約40年という月日が流れています。施設の老朽化が進行していることを受け、企業としての競争力を維持するために、生産体制の抜本的な効率化を図る決断が下されたようです。
今回の閉鎖に伴い、主力商品である「カフェオーレ」などの製造ラインは、東京都や佐賀県にある既存の拠点へと移管される見込みです。生産拠点の集約は、物流コストの最適化や最新設備への投資集中を意味しており、時代の変化に対応するための苦渋の選択と言えるでしょう。
受け継がれる情熱と従業員のこれから
工場で働く37名の従業員の皆様については、同じ宮城県内にある「仙台グリコ」への配置転換などが検討されています。長年培ってきた技術や経験が、新しい現場でも活かされるような手厚いサポートが期待されており、雇用継続への配慮が伺えます。
SNS上では、地元の方々から「子供の頃から見慣れた景色が変わってしまうのは寂しい」といった惜しむ声が上がっています。また、普段何気なく飲んでいる飲料がこの地で作られていたことを知り、感謝の気持ちを綴る投稿も目立ち、地域に根ざした存在であったことが再確認されました。
編集者の視点から申し上げますと、効率化は企業存続に不可欠ですが、地方の製造拠点が失われる喪失感は計り知れません。しかし、ここで育まれた「おいしさを届ける精神」は、場所を変えても必ず受け継がれていくはずです。
配置転換(はいちてんかん)とは、企業内で職種や勤務地を変更することを指し、リストラではなく人材の有効活用を目指す前向きな施策です。今回の決定が、グリコグループ全体のさらなる品質向上と、新たな成長へのステップとなることを願ってやみません。
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