ボーイング737MAX運休の逆風を突破!米航空大手が示す「サービス革新」と驚異の好決算

2019年も終盤に差し掛かる中、アメリカの航空業界から驚きのニュースが届きました。米航空大手4社の2019年1月1日から2019年9月30日までの決算は、なんと全社が増収を達成し、そのうち3社が増益という極めて堅調な数字を叩き出したのです。

この結果がなぜ「驚き」なのかと言えば、世界的に波紋を広げた米ボーイング社の小型機「737MAX」の運航停止問題があったからです。2度の悲劇的な墜落事故を受け、主力機が使えないという絶体絶命のピンチにありながら、各社は巧みな戦略でこの荒波を乗り越えています。

SNS上では「あれだけの事故があったのに増益なんて信じられない」「代替機のやりくりが相当大変だったはず」といった、驚きと現場の苦労を察する声が多く上がっています。主力機を欠いた状態でのこの躍進は、まさに執念の経営努力と言えるのではないでしょうか。

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運休延長がもたらす重い代償と各社の苦悩

しかし、楽観視できない現実も横たわっています。特に最多の34機を保有するサウスウエスト航空は、2020年3月6日まで運航停止を延長すると発表しました。当初の予定から約1カ月も後ろ倒しになっており、現場の混乱が長期化している様子が伺えます。

この影響は数字にも如実に表れています。2019年1月1日から9カ月間の営業利益を、日本円にして約470億円も押し下げる要因となりました。同社のギャリー・ケリーCEOは、メーカー側へ損害賠償を求める姿勢を鮮明にしており、厳しい交渉が続いているようです。

アメリカン航空も同様に、24機の「737MAX」を抱えながら運休期間を2020年3月まで延長しました。燃費性能に優れた最新鋭機が使えないことは、航空会社にとって「稼ぎ頭」を奪われたに等しく、通期での減収リスクという巨大な影を落としています。

「移動の質」を変えるクリエイティブな顧客サービス

逆風を跳ね返すための武器は、徹底した「顧客目線のサービス」でした。ユナイテッド航空は、ホテル大手と協力して画期的な荷物配送サービスを開始しました。これは、空港で預けた荷物をそのまま現地の宿泊先まで届けてくれるという夢のような試みです。

このサービスは、2019年11月から世界屈指の激戦区であるニューヨーク・ロンドン路線で導入されました。目的地に着いてすぐ、重いスーツケースを持たずに商談や観光へ向かえるこの仕組みは、時間を惜しむビジネス層から絶大な支持を集めているようです。

専門用語で言うところの「シームレスな移動(途切れのない快適な移動)」を実現した点は、編集者としても非常に高く評価したいポイントです。飛行機をただの移動手段ではなく、体験価値を高めるプラットフォームへと昇華させたことが、増収の鍵となったのでしょう。

好業績の裏側に潜む中南米シフトと業界の地殻変動

一方で、問題の機体を持たないデルタ航空は、ビジネスクラスの需要を確実に取り込み、4社中トップとなる約36億ドルの最終利益を記録しました。まさに「漁夫の利」とも言える状況ですが、彼らの視線はすでに次なる成長市場である中南米へと向いています。

デルタ航空は2019年9月、中南米最大のラタム航空に巨額の出資を行うと発表しました。アメリカン航空もこれに対抗するように他社との提携を模索しており、特定機材のトラブルをきっかけに、業界全体の勢力図が塗り替えられようとする地殻変動が起きています。

機材トラブルという不測の事態においても、サービスの質を落とさず、むしろ進化させる米航空各社の底力には目を見張るものがあります。しかし、運航再開の目途が立たない以上、今後この「企業努力」だけでどこまで持ち堪えられるかが真の正念場となるでしょう。

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