2019年10月1日に実施された消費税率の引き上げや、出口の見えない米中貿易摩擦。こうした不透明な経済状況の中、日本経済を牽引する舵取りが急務となっています。自民党税制調査会は、2019年10月31日に党本部で幹部会合を開催し、今後の日本を支える企業の競争力強化に向けた本格的な検討をスタートさせました。年末にまとめられる「2020年度与党税制改正大綱」へ、いかにして民間や専門家の知見を反映させるかが注目の的です。
今回の会合では、日本を代表する二人の民間エコノミストから、国内外の経済情勢について貴重な提言が行われました。登壇したのは、大和総研の熊谷亮丸氏と、みずほ総合研究所の門間一夫氏です。専門家の視点から見ると、現在の景気はまさに「正念場」にあるようです。ある意見では、景気後退の入り口に立っている可能性を危惧する一方、別の視点では、すでに底を打ってこれから回復へと向かう反転局面にあるとのポジティブな予測も示されました。
SNS上では、この議論に対して「増税直後の冷え込みをどうカバーするのか注視したい」といった期待の声や、「企業の内部留保ばかり増えても、現場の給料が上がらなければ意味がない」という切実な意見が飛び交っています。専門家の間でも景気の解釈が分かれるほど、現在の日本経済は複雑なバランスの上に成り立っているといえるでしょう。政府には、こうした多様な予測を冷静に分析し、国民が納得できる具体的な支援策を提示することが求められています。
企業の内部留保を動かす!投資促進への大胆な税制改正案
自民党内からも、世界経済の減速が国内へ波及することへの強い警戒感が示されています。一部の議員からは、既存のビジネスモデルを脱却し、新事業への出資や企業の合併・買収(M&A)を強力に後押しする税制改正が必要だとの声が上がりました。M&Aとは、企業同士が手を組み、技術や市場を共有することで成長を加速させる戦略です。これが活発になれば、日本の産業界全体に新しい血が巡り、グローバルな競争力も飛躍的に向上するはずです。
甘利明税調会長は、会合後の取材に対し「官と民の双方の見方をしっかりと汲み取る」と意欲を見せました。特に問題視されているのが、日本企業の「内部留保」が過去最高水準に達している現状です。内部留保とは、企業が稼いだ利益を配当や投資に回さず、社内に蓄えている資金を指します。万が一の不況に備える慎重な姿勢は理解できますが、守りに徹するだけでは未来は開けません。この眠れる資金をいかに投資へ向かわせるかが、今後の税制の鍵となります。
私自身の考えを申し上げれば、企業の「守り」を「攻め」に転換させるには、単なる増税や減税以上のインパクトが必要です。例えば、環境配慮型の技術投資や、デジタル変革(DX)への大胆な投資に対して劇的なメリットを与える仕組みが不可欠でしょう。企業が「今こそ投資すべきだ」と確信できるような、未来への投資を促す税制改正を期待してやみません。自民党税調は2019年11月上旬にも内閣府や日銀からヒアリングを行う予定であり、その動向から目が離せません。
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