わずか数日で人生が180度変わる。そんな夢のような出来事が、いま動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で現実のものとなっています。2019年12月06日現在、ネット界には「ティックトッカー」と呼ばれる新星が続々と誕生し、既存のSNSの常識を塗り替えるスピードでフォロワーを増やしているのです。
特筆すべきは、その圧倒的な「拡散力」でしょう。YouTubeなどの他メディアでは、地道な活動を数ヶ月続けてもフォロワー1万人を超えるのは至難の業です。しかし、TikTokでは独自のAIアルゴリズムによる「おすすめ」機能が、フォロワーゼロの一般人の投稿でも、一気に数百万人の目に触れさせてくれるのです。
たった9ヶ月で78万人!「妻が綺麗過ぎる。」が示す成功の方程式
その象徴ともいえるのが、夫婦の日常を投稿する「妻が綺麗過ぎる。」さんです。2019年03月に投稿を始めた当初は「ただの人」だったという彼らですが、自然体のやり取りが共感を呼び、わずか9ヶ月でフォロワー数は78万人を突破しました。これは、あの大物アーティストの公式チャンネルにも匹敵する規模です。
現在、彼らは2019年09月に本業を辞め、ティックトッカーとして独立を果たしています。TikTok自体には、動画再生数に応じた広告収入や、視聴者が直接金銭を送る「投げ銭(ファンによる有料ギフト)」の仕組みはまだ整っていません。しかし、彼らは圧倒的な集客力を武器に、他メディアへファンを誘導する戦略をとっています。
SNS編集者の視点から見れば、TikTokはもはや単なる遊び場ではなく、自分というブランドを世に問う「最強のショーケース」へと進化しました。収益化の仕組みが未完成だからこそ、先行者利益を狙うクリエイターたちが、自由な発想で「バズり」を追求できる環境が整っているといえるでしょう。
企業の常識を変える!「広告臭」を感じさせない高いエンゲージメント
企業もこの熱狂を放ってはおきません。ジョンソン・エンド・ジョンソンが2019年07月に行ったPR施策では、「妻が綺麗過ぎる。」さんらを起用。7日間で関連動画が3200万再生を記録し、なんと売り上げが30%もアップしました。これは、従来の広告では考えられないほどの驚異的な数字です。
「エンゲージメント(投稿に対する視聴者の反応や深い関わり)」が高いのも特徴です。スマホ世代は広告を嫌う傾向にありますが、人気クリエイターが作る動画は「広告」ではなく「コンテンツ」として楽しまれます。サントリーやドミノ・ピザの事例でも、購買意向が劇的に向上したという結果が出ています。
2020年に向けて、運営元のバイトダンス社は、企業とクリエイターを繋ぐプラットフォームの開設を急いでいます。これからは「ティックトックだけで稼ぐ」というスタイルが確立される日も近いでしょう。今の勢いを見る限り、この波に乗らない手はありません。次世代のスターは、今この瞬間もスマホ一台で誕生しています。
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