2019年も残すところあとわずかとなりましたが、日本中が喜びに沸いたニュースといえば、やはり旭化成の吉野彰名誉フェローによるノーベル化学賞の受賞ではないでしょうか。スウェーデンのストックホルムにて、2019年12月08日の夕方(日本時間2019年12月09日未明)、記念講演を華やかに終えたばかりの吉野さんが記者会見に臨みました。
会見の中で、この激動の1年を象徴する「今年の漢字」を問われた吉野さんは、満面の笑みを浮かべながら「賞」の一文字を掲げました。この選択には、単にノーベル賞を得たという以上の深い意味が込められています。実は、2019年06月にも欧州特許庁から「欧州発明家賞」を授与されており、まさに賞に彩られた素晴らしい1年だったといえるでしょう。
SNS上では「吉野さんの笑顔を見るとこちらまで幸せになる」「謙虚な姿勢が本当に素敵」といった称賛の声が相次いでいます。リチウムイオン電池という、現代社会に欠かせない技術を確立した功績が、世界的な賞という形で改めて可視化されたことは、日本の科学技術界にとっても大きな誇りです。これまでの努力が最高の形で報われた瞬間を、多くの国民が祝福しています。
講演の自己採点は78点?完璧を求めない人間味あふれる素顔
大舞台での記念講演を終えたばかりの吉野さんですが、その出来栄えについては意外にも「78点かな」と控えめな自己採点を下しました。その理由として、手元の原稿と会場のスクリーンを交互に確認しながら話を進めてしまった点を挙げています。完璧を追求する研究者らしい厳しさと、自身のミスを率直に認めるお茶目な一面が垣間見えるエピソードですね。
ここで「記念講演」という言葉に馴染みがない方に解説しますと、これはノーベル週間において受賞者が自身の研究内容や背景を世界に向けて発表する極めて重要な儀式です。世界中の英知が集まる場での登壇は、計り知れない緊張感があるはずです。それにもかかわらず、自身の振る舞いを冷静に分析し、ユーモアを交えて語る吉野さんの姿勢には、真のプロフェッショナルとしての余裕を感じます。
いよいよ2019年12月10日には、全世界が注目する授賞式が執り行われます。その後の晩餐会ではスウェーデン王族の方々と席を並べる予定となっており、吉野さんは「どなたともフランクにお話をしたい」と抱負を語りました。格式高い場であっても、飾らない「吉野スタイル」で交流を楽しもうとする姿は、多くの人々に勇気と親しみやすさを与えてくれるに違いありません。
編集者の視点から言わせていただければ、吉野さんの魅力はその圧倒的な知性もさることながら、失敗を恐れず挑戦し続ける「明るい研究者精神」にあると感じます。リチウムイオン電池が環境問題解決の鍵となる現代において、彼の言葉一つひとつが未来への道標となるでしょう。明日の授賞式で、彼がどのような表情を見せてくれるのか、期待に胸が膨らみます。
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