2019年12月11日の東京株式市場において、日経平均株価は4営業日ぶりに値を下げる展開となりました。これまで続伸していた勢いが一服し、市場全体にはどっしりとした重たい空気が漂っています。多くの投資家たちが、これから控えている世界経済の運命を左右する重大なイベントの結果を固唾をのんで見守っている状況と言えるでしょう。
市場の関心を独占しているのは、2019年12月11日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果です。FOMCとは、アメリカの金融政策を決定する最高意思決定機関の会合を指します。ここで決まる金利の方針は世界中のマネーの流れを左右するため、結果が出るまでは迂闊に動けないという「様子見ムード」が投資家の間に浸透しているのです。
さらに、2019年12月15日に期限が迫る米国による対中制裁関税「第4弾」の全面発動も、大きな懸念材料となっています。米中貿易摩擦の行方は、日本企業の業績にも直結する極めてセンシティブな問題です。もし発動が見送られれば市場は安堵しますが、強行されれば冷や水を浴びせられることになります。こうした不透明感が、買い控えの主な要因です。
東証1部の売買代金は概算で1兆9042億円に留まっており、活発な取引が行われているとは言い難い状況にあります。市場関係者からは、今回の動きについて「先物の持ち高調整が中心」との指摘が出ています。これは、将来の価格を予想して取引する「先物」のポジションを、リスクを抑えるために整理する動きが目立ったことを意味しています。
個別銘柄の明暗とSNSで囁かれる期待感
個別銘柄に目を向けると、トヨタ自動車やスズキといった自動車関連、さらには東京エレクトロンやTDKといったハイテク株が軟調に推移しました。ファーストリテイリングなどの値がさ株、つまり1株あたりの株価が高い銘柄も売られており、指数を押し下げる要因となっています。主力株が軒並み売られる中で、相場の下支え要因が不足していました。
一方で、任天堂やソニーといった世界的な成長が期待される銘柄には、押し目買いのような意欲的な動きも一部で確認されています。SNS上では「地合いは悪いが、個別の有望株は拾うチャンスではないか」といった声も上がっています。不安定な時こそ、企業の基礎体力を信じる投資家の熱量が、特定の銘柄を支えている光景は非常に興味深いです。
編集者の視点から言えば、現在の市場は嵐の前の静けさに似ていると感じます。重要イベントを目前に控えた局面では、無理に利益を追うよりもリスク管理を優先するのが定石です。2019年12月15日までの数日間は、神経質な展開が続くでしょうが、ここでの調整が次なる上昇へのパワーを蓄える期間になることを期待せずにはいられません。
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