製造業の設計現場を支えるCAEソフトの権威、サイバネットシステム株式会社が、2020年01月01日付で大幅な役員人事と組織の再編を実施することを決定しました。今回の目玉は、何といっても安江令子代表取締役社長が、自ら技術本部長を兼任するという点でしょう。トップが直接技術部門の舵取りを行う姿勢からは、同社が強みとするシミュレーション技術の更なる深化と、市場への迅速な対応を目指す強い決意が感じられます。
このニュースに対してSNS上では、「社長自ら技術トップを兼ねるのは、現場重視の姿勢が鮮明で期待が持てる」といった前向きな反応が見られます。また、営業部門のトップには小谷知哉氏が昇格する形となり、技術と営業の両輪を強化する布陣が整ったといえるでしょう。近年の複雑化するIT環境において、経営判断と現場の技術力を直結させるこの試みは、企業の機動力を高める上で非常に理にかなった選択であると私は考えます。
IoTビジネスの加速と次世代リーダーによる新体制
今回の改編では、専門用語である「CAE(コンピュータ支援エンジニアリング)」、つまり物理現象をPC上でシミュレーションする事業を軸にしつつ、新たに「IoTビジネス」担当として土屋喜嗣氏が常務執行役員に就任します。モノのインターネットと訳されるIoTは、あらゆる製品をネットに繋ぎデータを活用する技術であり、サイバネットシステムが長年培った解析技術との親和性は極めて高いはずです。
さらに、経営企画や技術・営業の各部門に若手・中堅の執行役員を配置した点も注目に値します。田中秀幸氏が経営企画を、柳沢真人氏らが現場の副本部長を支えることで、組織に新しい風が吹くことは間違いありません。2019年12月14日に発表されたこの新体制が、2020年からの日本のモノづくりをどう変えていくのか。技術革新のスピードが加速する中で、同社の攻めの姿勢は業界全体に刺激を与えるでしょう。
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