井上靖が1969年ノーベル文学賞候補に!50年の時を経て明かされた選考舞台裏とSNSの反応

日本を代表する文豪の知られざる歴史が、ついに白日の下にさらされました。1969年のノーベル文学賞選考において、「天平の甍」や「敦煌」といった名作で知られる作家の井上靖氏が、候補者として推薦されていたことが判明したのです。選考を主催するスウェーデン・アカデミーが、2020年1月2日に公式資料を開示しました。井上氏が同賞の候補に挙がっていた事実が公式に確認されたのは今回が初めてのことであり、文学界に大きな衝撃が走っています。

この歴史的なニュースに対し、SNS上では「やはり井上靖先生の実力は世界レベルだった」「今読んでも色あせない名作ばかりだから納得の選考」といった歓喜の声が次々と上がりました。ノーベル賞の選考プロセスや候補者名は、機密保持のために50年間非公開と定められています。半世紀という長い年月を経たからこそ、私たちが目を取り戻したドラマチックな真実だと言えるでしょう。当時の熱気や選考委員たちの緊迫したやり取りが、そのまま伝わってくるようです。

1969年の選考では、井上氏を含めて世界中から103もの推薦が集まりました。井上氏はドイツの大学教授によって推薦されたものの、アカデミー側は「まだ十分な調査が行われていない」という理由から、その年の日本への授与を時期尚早と判断した模様です。前年の1968年には川端康成氏が受賞していたことも、少なからず影響したと考えられます。それまで候補だった三島由紀夫氏や西脇順三郎氏の名前がこの年は消えており、選考の過酷さが浮き彫りになっています。

文学賞における「推薦」とは、世界各国の知識人や過去の受賞者らが優れた作家を推薦する最初のステップを指します。今回は惜しくも選考から漏れた井上氏ですが、世界にその名が轟いていた証拠に他なりません。私自身、彼の描く圧倒的な歴史のスケール感や人間の内面描写は、いつノーベル賞を受賞してもおかしくなかったと感じています。今回の発表は、改めて井上靖という偉大な作家の作品を読み直す絶好の機会を提供してくれているのではないでしょうか。

なお、1969年の同賞は「ゴドーを待ちながら」で不条理演劇の旗手となったサミュエル・ベケット氏が受賞を果たしました。開示された資料によると、最終選考ではフランスのアンドレ・マルロー氏を推す委員長と、ベケット氏を推す4人の委員の間で激しい意見の対立があったようです。さらに、この年は後に受賞するソルジェニーツィン氏も初めて推薦されるなど、まさに世界文学の黄金期と呼ぶにふさわしい、濃密で劇的な選考が繰り広げられていました。

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