お気に入りの器で温かい飲み物を味わう時間は、日常の中で最高の癒やしをもたらしてくれます。そんな至福のひとときをさらに格上げしてくれるのが、世界中で長年愛され続けている老舗ブランドの高級マグカップです。今回は、いつものティータイムをラグジュアリーな空間に変えてくれる、おすすめの逸品たちを厳選してご紹介します。
実は、私たちが普段何気なく使っている「マグカップ」という言葉は、日本独自の和製英語であることをご存知でしょうか。英語圏ではシンプルに「マグ(Mug)」と呼ばれています。西洋陶磁器の歴史において、この形自体は古代から存在していたものの、現代のようなデザインや呼び名が定着したのは18世紀半ば以降のことです。
日本では長年にわたり、高級ブランドの食器といえば結婚祝いなどの「ギフト用ティーカップセット」が定番でした。しかし最近では、ライフスタイルの変化に伴ってマグカップの人気が急上昇しています。おうち時間を大切にする人が増えたことで、自分へのご褒美として日常使いのために購入する方が非常に多くなっているのです。
世界の有名ブランドが競うデザインの競演
インターネット上のSNSでも、お気に入りのマグカップでお茶を楽しむ様子を投稿する人が増えており、「贅沢な気分になれる」「デスクにあるだけでモチベーションが上がる」といった歓喜の声が多数寄せられています。ここからは、所有する喜びを満たしてくれる名窯の数々を詳しく見ていきましょう。
まずは、独特な曲線美で見る者を圧倒するドイツの老舗「ビレロイ&ボッホ」です。同ブランドは1748年に創業され、1836年に現在の体制となりました。代表作の「ニューウェイブカフェ マグ」は、飲み口から持ち手までが一体となった個性的かつ芸術的なフォルムが特徴で、税込4,400円という価格も魅力的です。
デスクに置くだけで仕事のインスピレーションが湧いてきそうなデザインですが、実際に手に取ると驚くほど持ちやすく、実用性も抜群です。電子レンジや食器洗い機にも対応しているため、忙しい現代人のライフスタイルにも見事に調和してくれる頼もしい相棒となってくれるでしょう。
続いてご紹介するのは、1735年にイタリアの貴族が創設した、フィレンツェの伝統を誇る「リチャードジノリ」です。こちらの「オリエンテイタリアーノ チトリーノ フタ付きマグカップ」は、同グループの高級ファッションブランド「グッチ」のデザイナーがプロデュースを手掛けたことで大きな話題を呼んでいます。
黄水晶を想起させる鮮やかなイエローに、紺色のカーネーションが繊細に絵付けされた気品あふれる佇まいです。容量は400ミリリットルと大変頼もしく、蓋が付いているため温かさが長持ちします。税込1万7,600円と最高級ですが、長く手元に置いて愛用したい、まさに一生モノの芸術品と言えます。
北欧の温もりとヨーロッパの伝統美
北欧フィンランドの「アラビア」は、1873年創業の人気ブランドです。フィンランド語で「楽園」を意味する「パラティッシ」のマグは、リンゴやブドウなどの瑞々しいフルーツ柄が特徴となっています。税込4,180円とお手頃で、350ミリリットルのサイズ感は普段使いのティータイムを爽やかに彩ります。
同じくドイツの名門「フッチェンロイター」は、1814年に絵付け工房として産声を上げました。「エステール マグ」は、持ち手に施された繊細な「透かし彫り」が特徴です。これは陶磁器の成形段階で、型に泥しょうと呼ばれる緻密な粘土細工の原料を流し込んで作る、職人の高い技術が光る伝統技法です。
カップの底面まで続く優美なレリーフが施され、価格は税込4,400円となっています。優雅な気分に浸りたい休日の朝にふさわしい逸品です。また、1839年創業のデンマークのブランド「ケーラー」による「ハンマースホイ マグカップ」は、税込3,960円でシンプルを極めた飽きのこない美しさが光ります。
こちらは20世紀初頭に活躍した陶芸家の作品を基にデザインされており、職人が施す「うわぐすり」の表情が一つずつ異なる点が魅力です。うわぐすりとは、陶磁器の表面に塗って焼き上げることでガラス質にする釉薬(ゆうやく)のことで、独特の深い色合いが私たちの心をそっと落ち着かせてくれます。
最後に紹介するのは、英国が誇る2つの老舗です。1775年創業の「エインズレイ」の「エリザベスローズピンク ヨークマグ」は、国王ジョージ3世が注文したバラの柄を復刻した歴史ある品です。税込4,400円で、職人が原画を忠実に写す「転写」の技術を用い、お茶の口当たりが良い薄手の仕上がりです。
そして1770年創業の「スポード」による「クランベリーイタリアン マグ」は、伝統のイタリア遺産の風景を華やかな赤に変えた、税込3,850円のモダンな製品です。実はこの細やかな文様は、日本の伝統工芸である「伊万里焼(いまりやき)」のデザインがルーツとなって西洋に影響を与えたものです。
2020年01月18日の調査において、食器メーカーの国際的な再編や生産地のグローバル化が進む中でも、老舗各社は独自のアイデンティティを守り続けています。歴史と文化が凝縮された高級マグカップを日々の暮らしに迎え入れ、至高のコーヒータイムや紅茶の時間を演出してみてはいかがでしょうか。
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