常夏のシンガポールにある名門、セントーサゴルフクラブ・セラポンコースを舞台に、熱い戦いが繰り広げられました。2020年1月19日に最終日を迎えた「SMBCシンガポールオープン」は、ゴルフファンの視線を釘付けにするドラマチックな結末を迎えています。首位からスタートしたアメリカツアー通算9勝を誇る41歳のベテラン、マット・クーチャー選手が、見事な逃げ切りを見せました。彼は4バーディー、1トリプルボギーの70で回り、通算18アンダー、266をマークして日本ツアー初制覇を達成したのです。
クーチャー選手は優勝賞金18万ドル、日本円にして約1927万円というビッグな栄誉を手中に収めました。SNS上では「大ベテランの安定感はさすが」「トラブルがあっても崩れない精神力に感動した」といった、彼の粘り強いプレースタイルを称賛する声が相次いでいます。どんな苦境に立たされても笑顔を絶やさないプレースタイルから、彼は「スマイリー・アサシン(微笑みの暗殺者)」とも呼ばれており、その真骨頂が遺憾なく発揮された見事な勝利と言えるでしょう。
一方で、強豪たちの追い上げも大会を大きく盛り上げました。3打差の2位には、67とスコアを伸ばしたイギリスの実力者ジャスティン・ローズ選手が猛追を見せています。さらに1打差の3位には、大会2連覇の偉業を目指したタイのジャズ・ジェーンワタナノンド選手が食い込みました。ジェーンワタナノンド選手は最終日に71とスコアを伸ばしきれず悔しさをにじませたものの、ディフェンディングチャンピオンとしてのプライドを感じさせる素晴らしい戦いぶりでギャラリーを魅了しています。
そして日本のゴルフファンを最も沸かせたのは、木下稜介選手の目覚ましい大躍進ではないでしょうか。彼は最終日に4バーディー、ノーボギーという完璧なゴルフを展開し、67の好スコアを叩き出しました。通算11アンダーで見事に6位タイに食い込んでいます。この結果により、すでに資格を持っている選手を除く上位4人に与えられる、伝統ある「全英オープン」への出場権を4番目の切符として見事に獲得しました。夢のメジャー舞台への扉を自らの力でこじ開けた瞬間です。
全英オープンとは、1860年から続く世界最古のゴルフメジャー大会であり、ゴルフの聖地と称されるイギリスのリンクスコースを舞台に競われる最高峰のトーナメントです。2020年7月16日から2020年7月19日までロイヤルセントジョージズゴルフクラブで開催されるこの大舞台に、木下選手が挑むことになります。SNSでも「木下選手のノーボギーは凄すぎる」「全英でも旋風を巻き起こしてほしい」と、歓喜と期待のコメントが溢れかえっていました。
他の日本勢も意地を見せており、大槻智春選手と星野陸也選手が11位タイ、ベテランの池田勇太選手が16位に入賞しています。さらに、多くの注目を集めた石川遼選手は最終日に67と見事な巻き返しを披露し、24位で大会を締めくくりました。今回のシンガポールでの戦いは、世界のトップランカーたちの壁の厚さを実感させると同時に、日本の若手や中堅選手たちが世界に通じるポテンシャルを秘めていることを証明する、非常に見応えのある有意義な一戦となったと感じます。
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