青い空が濃い煙に覆われる中、オーストラリアの最大都市シドニーで2020年1月10日、地球温暖化をはじめとする気候変動対策の強化を訴える大規模なデモ行進が巻き起こりました。地元メディアの報道によれば、このアクションには3万人を超える市民が結集したとのことです。SNS上でも「これ以上私たちの地球を壊さないで」「未来のための行動を」といった熱いメッセージが瞬く間に拡散され、世界中から大きな注目を集めています。
今回の抗議活動を主導したのは、熱意ある大学生たちや環境保護団体です。彼らの呼びかけはシドニーだけに留まらず、メルボルンといった他の主要都市へも瞬く間に連鎖していきました。現在、オーストラリアを襲っている凄まじい森林火災は、記録的な猛暑と深刻な乾燥が引き金になっていると言われています。専門家の間でも、地球全体の平均気温が上昇して異常気象を引き起こす「気候変動」が遠因であると強く指摘されているのが現状です。
さらに、多くの人々の心を激しく揺さぶっているのが、野生動物たちの悲劇でしょう。数え切れないほどの家屋が炎に包まれて消失しただけでなく、オーストラリアの象徴ともいえるコアラをはじめ、無数の命が犠牲になっています。ツイッターなどのソーシャルメディアでは、傷ついたコアラの画像とともに「言葉が出ない」「一刻も早い救助と根本的な対策を」という悲痛な声が溢れかえっており、これが大きな世論のうねりを生み出す原動力となりました。
デモに参加した70歳の元教師の男性は、今回の事態が単なる自然の猛威という枠組みを超えていると警鐘を鳴らします。これほどまでに被害が深刻化した背景には、現政権による環境政策の遅れがあると感じざるを得ません。実のところ、モリソン首相は発電時に大量の二酸化炭素を排出する石炭産業を擁護する立場を取り続けており、抜本的な方向転換を拒むその姿勢に対して、市民からは「あまりにも無策である」と厳しい批判が浴びせられています。
岐路に立たされるモリソン政権とこれからの環境政策
直近の2019年12月上旬に実施された世論調査を見てみると、自由党と国民党からなる与党・保守連合の支持率は52%を記録していました。これは最大野党である労働党の48%を上回る数字であり、本来であれば政権の基盤は安定しているはずです。しかし、今回の未曾有の災害に対する政府の初動の遅れや、危機的状況の中で首相がハワイで休暇を過ごしていた事実が発覚したことで、国民の不信感は一気にピークへと達してしまいました。
編集部としては、経済利益と環境保護のバランスが問われる今こそ、政治が強いリーダーシップを示すべきだと考えます。化石燃料に依存する経済からの脱却は容易ではありませんが、目の前で失われていく豊かな自然や動物たちの命、そして市民の安全を最優先にする決断が求められているのではないでしょうか。この3万人による叫びは、一国の問題に留まらず、地球に生きる私たち全員への警告として真摯に受け止めるべきでしょう。
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