2020年1月15日、世界的な音響機器メーカーであるボーズが、大きな転換点を迎えました。日本をはじめ北米、欧州、オーストラリアにおける自社ブランドの直営専門店を、今後数カ月以内にすべて閉鎖すると発表したのです。今回の決定により、各地で展開されていた計119店舗がその歴史に幕を下ろすこととなります。慣れ親しんだ店舗がなくなるというニュースに、多くのファンが驚きを隠せないのではないでしょうか。
この決定の背景には、私たちの音楽の楽しみ方が劇的に変化したという現実があります。かつては高性能なスピーカーを設置してじっくりと音楽を楽しむスタイルが主流でしたが、今やスマートフォンで手軽に音楽を聴く「ストリーミング」の時代です。主力商品であるスピーカーの販売低迷は、現代のライフスタイルに合わせた必然の結果と言えるのかもしれません。私自身も利便性を優先してしまいますが、オーディオの老舗が時代の波に直面している姿には切なさを感じます。
ネット販売へ軸足を移すボーズの戦略
ただし、ボーズが市場から撤退するわけではありません。家電量販店や公式オンラインサイトを通じた販売体制は継続されます。実店舗という「体験の場」を減らす一方で、場所を選ばないデジタルプラットフォームへ販売の軸足をより強固に移す戦略と言えるでしょう。なお、中国や韓国、中東地域にある約130の店舗は、今後も引き続き運営される予定となっています。
SNS上では「あの場所で音を確かめるのが好きだったのに」といった閉店を惜しむ声が続出しています。一方で、「ネットで買うのが当たり前になったから、理にかなった選択だ」という冷静な意見も多く見られました。時代に合わせ、形を変えながら生き残りを図る企業の潔い判断を、私たちはどのように受け止めるべきでしょうか。変わりゆく消費環境を象徴する、2020年1月17日時点での大きなニュースです。
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