2020年1月29日、タイ財務省から発表された経済予測が大きな波紋を呼んでいます。世界を震撼させている新型コロナウイルスによる肺炎の流行を受け、同国は2020年の実質国内総生産(GDP)成長率の見通しを、従来予測の3.3%から2.8%へと引き下げる決断をしました。GDPとは、国内で生み出されたモノやサービスの付加価値の合計額を指し、その国の経済活動の規模や勢いを示す最も重要な指標です。この下方修正は、タイ経済が直面する厳しい現実を如実に物語っていると言えるでしょう。
観光立国タイを揺るがす中国からの旅行者減少
今回の予測修正の背景にあるのは、観光業への甚大なダメージです。タイ経済において、観光業はGDPの約2割を占める大黒柱。その重要なエンジンである外国人観光客のうち、なんと3割を占めるのが中国からの旅行者です。2019年には過去最高の約1100万人がタイを訪れましたが、中国政府による海外への団体旅行禁止措置などが追い打ちをかけ、2020年は大幅な落ち込みが避けられない状況となっています。タイ観光庁の予測では、約200万人もの観光客が減少する見通しであり、現地の雇用や消費への悪影響が懸念されます。
このニュースを受けてSNS上では、「大好きなタイの観光地が空いてしまうのは悲しい」「経済への打撃がどこまで広がるのか心配だ」といった声が数多く投稿されています。私個人としても、活気あふれるタイの街並みが一時的にでも静まり返ってしまうことに大きな寂しさを覚えずにはいられません。タイの2019年の成長率は、軍事クーデターが起きた2014年以来となる約2.5%という低水準に留まる見通しであり、今回のウイルス騒動がさらなる逆風となることは間違いありません。グローバル経済がいかに観光客の移動に依存しているかを改めて痛感させられる事態です。
コメント