2019年07月21日に投開票日を迎える参議院議員通常選挙に向けて、民間の力を活用した新しい形の主権者教育が注目を集めています。これまで選挙といえば役所や学校へ足を運ぶのが一般的でしたが、現在は企業の協力によって驚くほど身近な場所で一票を投じられるようになっているのです。特に大手流通グループのイオンでは、全国約100カ所の商業施設内に「期日前投票所」を設置するという、大規模な取り組みを展開しています。
期日前投票所とは、仕事や旅行などの理由で当日に投票へ行けない方が、公示日の翌日から投票日の前日までの間に前もって一票を投じることができる便利な場所のことです。買い物ついでに立ち寄れるこの利便性が功を奏し、大阪府茨木市にある「イオンモール茨木」では、2019年07月13日の開設初日だけで約1300人が訪れました。さらに3連休の最終日となった2019年07月15日には約2000人が投票し、その注目度の高さが伺えます。
SNS上でもこの動きは大きな反響を呼んでおり、「涼しい店内で買い物を済ませた後に投票できるのは助かる」といった喜びの声や、「子連れでも気兼ねなく行けるのが嬉しい」というポジティブな意見が目立っています。かつては少しハードルの高かった「選挙」という行為が、企業の戦略的なアプローチによって生活の一部へと溶け込んでいるのでしょう。日常のルーティーンの中に投票を組み込む「ついで投票」という発想は、現代社会に非常にマッチしています。
お得に社会貢献!広がる「センキョ割」の魅力
さらに、投票を終えた有権者を対象としたユニークなサービスも盛り上がりを見せています。飲食店などで投票済証を提示すると割引や特典が受けられる「センキョ割」という試みです。これは投票所に足を運ぶきっかけを楽しく演出するだけでなく、地域経済の活性化にも繋がるwin-winな仕組みと言えるでしょう。単なるサービスの一環を超えて、企業の社会貢献に対する姿勢がこれまで以上に問われる時代へと変化しているのかもしれません。
筆者の個人的な見解としては、こうした民間主導の取り組みこそが、政治を身近に引き寄せる特効薬になると確信しています。投票所に足を運ぶという行為は、本来であれば崇高な権利の行使ですが、そこに「楽しさ」や「利便性」が加わることは決して不謹慎ではありません。むしろ、敷居を下げて多くの人が参加しやすい環境を整えることこそが、民主主義を成熟させるために不可欠なステップではないでしょうか。2019年07月21日の本番に向けて、この勢いはさらに加速しそうです。
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