日本の豊かな森林資源を支える「森林組合」が、今まさに歴史的な転換期を迎えようとしています。2019年11月26日、政府は森林所有者の協同組合である森林組合の経営基盤を抜本的に強化するため、法改正による広域再編を後押しする方針を固めました。これまでは組合全体での合併しか認められていませんでしたが、今後は特定の事業部門だけを譲渡・分割できる柔軟な仕組みが導入される見通しです。
このニュースを受けてSNS上では、「地元の林業が活性化してほしい」という期待の声や、「零細な組合が生き残るには不可欠な一歩だ」といった前向きな反応が目立っています。一方で、具体的な運用ルールへの関心も高く、現場の期待感は高まるばかりです。今回の改革は、単なる組織の統廃合ではなく、日本の木材を世界へと届ける「成長戦略」の要として、大きな注目を集めているといえるでしょう。
「事業譲渡」と「吸収分割」が解禁!林業の効率化を加速させる法改正
林野庁が2020年の通常国会に提出を予定している「森林組合法」の改正案には、画期的な内容が盛り込まれています。特筆すべきは、「事業譲渡」や「吸収分割」といった手法が認められる点です。これらは、特定の事業(例えば販売部門や加工部門)だけを切り離して他と統合することを指します。専門用語を紐解くと、組織全体を一つにする合併に比べ、得意分野を持つ組合同士が手軽に連携できる「身軽な再編」が可能になります。
これまでは、1989年に全国で1683あった組合が合併を経て621まで集約されましたが、ここ数年はその動きが停滞していました。組織が小さく財務が不安定な組合が多いなか、取引条件の改善が進まない現状が課題となっています。しかし、今回の改正によって県域を超えた広域連携が可能になれば、価格競争力が一気に向上するはずです。大規模な製材工場に対抗できる、強力な供給体制の構築が期待されるでしょう。
世界が求める日本の木材!輸出額3.5倍の勢いをさらなる飛躍へ
なぜ今、これほどまでに強気な改革が進められているのでしょうか。その背景には、驚異的な伸びを見せる「木材輸出」の実績があります。財務省の貿易統計を紐解くと、2017年の木材輸出額は326億円に達し、わずか5年間で約3.5倍という急成長を遂げました。国産材に対する国際的な需要が高まるなか、森林組合が大口注文に即座に対応できる体制を整えることは、日本経済にとっても喫緊の課題なのです。
また、今回の制度改正では、組合員の資格要件も緩和される方向で調整が進んでいます。これまでは同一世帯に縛られていた条件を緩めることで、深刻な後継者不足の解消を目指す狙いです。私は、この「人」と「組織」の両面からのアプローチこそが、日本の林業を真の成長産業に変える鍵だと確信しています。伝統を守りつつ、ビジネスとしての強さを手に入れる森林組合の姿を、私たちは温かく、かつ鋭い視点で見守る必要があるでしょう。
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