【2019年最新】IMF次期専務理事は誰に?ラガルド氏後任を巡る欧州の攻防と新興国の思惑を徹底解説

世界の経済秩序を支える司令塔、国際通貨基金(IMF)がいま、大きな転換点を迎えています。2011年から組織を率いてきたクリスティーヌ・ラガルド氏が、欧州中央銀行(ECB)の次期総裁に内定したことを受け、2019年09月12日付で専務理事を辞任することが決まったためです。この電撃的な人事により、国際金融界では「ポスト・ラガルド」を巡る激しい椅子取りゲームが幕を開けました。

IMFとは、通貨危機の防衛や国際的な金融協力を行うために設立された、いわば「世界の銀行の銀行」とも言える重要な国際機関です。設立以来、世界銀行のトップはアメリカ人が、IMFのトップは欧州出身者が務めるという暗黙の了解が存在してきました。2019年04月には世界銀行の総裁にアメリカ人のデビッド・マルパス氏が就任したばかりであり、今回もこの慣例が踏襲されるのか、世界中の投資家や政治家が固唾を呑んで見守っています。

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有力候補は元オランダ財務相?欧州内に漂う緊張感

現在、後任レースの最有力候補として名前が挙がっているのは、オランダのデイセルブルム元財務相です。彼はユーロ圏の財務相会合で議長を務めた実力派ですが、かつて南欧諸国に対して厳しい財政再建を迫った「規律の番人」としての顔も持っています。そのため、ギリシャやイタリアなどの南欧諸国が素直に首を縦に振るかは不透明であり、支持を取り付けるには高度な政治的駆け引きが必要になるでしょう。

SNS上では「また欧州の身内で決めるのか」という冷ややかな声も散見されますが、市場関係者からは実務能力を重視する声も根強くあります。ドイツ連邦銀行のワイトマン総裁やフランス銀行のビルロワドガロー総裁も候補に浮上していますが、欧州主要ポストを独仏で独占することへの批判も根強く、選定作業は難航が予想されます。EUとしては、多様な利害関係を調整しつつ、一枚岩となって候補を絞り込めるかが鍵となります。

新興国の台頭と「脱・欧州」を求める時代の足音

一方で、欧米主導の体制に異を唱える動きも無視できません。インド準備銀行のラジャン元総裁のように、非欧州出身の有能な人材を推す声は年々強まっています。新興諸国からすれば、世界経済の成長センターがアジアや南米に移る中で、旧態依然とした「欧州枠」という特権が続くことへの不満が溜まっているのです。2011年にもメキシコの候補が名乗りを上げた経緯があり、今回も波乱の含みを持たせています。

イギリス出身のカーニー英中銀総裁も高い評価を得ていますが、EU離脱問題に揺れる現在の政治状況では、彼を「欧州代表」として推すのは現実的ではないとの見方が支配的です。編集者である私の視点から言えば、もはや国籍というブランドだけでトップが決まる時代は終わりつつあると感じます。真に求められているのは、複雑化したグローバル経済の火種を消し止める、圧倒的なリーダーシップと調整能力ではないでしょうか。

2019年07月18日に閉幕したG7財務相・中央銀行総裁会議でも、フランスのルメール経済・財務相が「7月末までに欧州の候補を一本化すべきだ」と強い決意を語りました。ラガルド氏というカリスマが去った後のIMFを誰が引き継ぐのか。その決定は、今後の国際金融の安定性を左右する極めて重要な意味を持ちます。決定までの数週間、世界経済のパワーバランスがどう動くのか、目が離せそうにありません。

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