メルカリが挑む「120億円赤字」の真実!スマホ決済メルペイと米国事業への先行投資で描く未来予想図

日本最大のフリマアプリとして圧倒的な存在感を放つメルカリが、2019年6月期の連結最終損益において約120億円の赤字を計上する見通しとなりました。2018年6月の株式上場以来、2年連続の最終赤字という結果ですが、これは決して経営の失速を意味するものではありません。むしろ、目先の利益を削ってでも将来の巨大な成長を勝ち取ろうとする、同社の並々ならぬ覚悟が透けて見えます。売上高は前年比45%増の520億円前後まで急成長しており、事業の勢いは依然として凄まじいものがあります。

SNS上では、この巨額赤字に対して「攻めの姿勢がメルカリらしい」と期待を寄せる声がある一方で、「どこまで赤字が膨らむのか」という不安も入り混じっています。しかし、同社の稼ぎ頭である国内のフリマ事業に目を向ければ、その力強さは一目瞭然でしょう。2019年6月期の営業利益は80億円程度に達する見込みで、前年を上回るペースで現金を稼ぎ出しています。家電やレジャー用品といった単価の高い商品の取引が活発化しており、流通総額の伸びが利用者数の増加を上回るという、非常に健全な成長を遂げているのです。

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キャッシュレス決済の覇権を狙う「メルペイ」の衝撃

現在、メルカリが最も注力しているのが、2019年2月に産声を上げたスマートフォン決済サービス「メルペイ」です。これはQRコードや非接触通信を利用して、スマホひとつで買い物ができる仕組みを指します。開始からわずか4カ月あまりで登録者数が200万人を突破するという、驚異的なスタートダッシュを決めました。現在は、四半期ごとに10億円以上の営業赤字を出しながらも、加盟店を年内に200万カ所まで拡大させるという強気な計画を突き進んでいます。

スマホ決済市場での勝ち筋を確実にするため、メルカリは競合とも言えるLINEやNTTドコモとの連携も辞さない構えです。これは、特定の店舗でしか使えない不便さを解消し、どこでも使えるインフラを作るための戦略的な決断だと言えるでしょう。2019年8月上旬からは、利用額に応じてポイントを還元する大規模なキャンペーンも控えています。この「身銭を切ってでもユーザーを囲い込む」手法は、まさに現在のキャッシュレス戦国時代を象徴する光景と言っても過言ではありません。

なぜここまで巨額の投資を続けるのでしょうか。その理由は、フリマアプリと決済機能が融合することで生まれる「相乗効果」にあります。相乗効果とは、複数の要素が組み合わさることで、単体以上の大きな成果を生むことを指します。ユーザーが不用品を売って得た売上金を、そのままコンビニなどの実店舗で使うサイクルが定着すれば、再びフリマアプリで買い物をしようという意欲も高まります。この循環こそが、メルカリが描く「お金の新しい流れ」なのです。

さらに、決済データの蓄積は、単なる買い物履歴以上の価値を生み出します。誰が、いつ、どこで何を買ったのかという情報は、次世代のマーケティングビジネスにおける宝の山となります。2020年6月期は、加盟店開拓の人件費や販促費によって赤字幅がさらに数10億円拡大する見通しですが、これは将来の覇権を握るための「必要経費」だと私は考えます。利益を優先して守りに入るのではなく、市場を創りに行くメルカリの挑戦から、今後も目が離せません。

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