🌍208カ国・地域を「平等」に紹介! 世界の扉を開く『国際理解地図 DOO R』が拓く新しい国際理解のカタチ【教育・教養】

2019年6月7日、教育・地図出版で知られる帝国書院から、世界の国々を深く理解するための異色の地図シリーズ『国際理解地図 DOOR』全5巻の刊行が完結しました。このシリーズは、「アジア」「ヨーロッパ」「アフリカ」「北アメリカ」「南アメリカ・オセアニア」という地域ごとの巻構成となっており、世界208の国と地域を、その自然や文化とともに、カラフルなイラストレーションで楽しく紹介しているのが最大の特徴です。

従来の学習用地図帳や旅行ガイドマップでは、どうしても日本との関係が深い国や、主要な大国に解説が偏りがちでした。しかし、この『DOOR』シリーズは、大小にかかわらず、すべての国と地域に見開き2ページを割り当てるという、まさに「平等」な編集方針を貫いています。編集を担当された尾崎萌氏は、「小国を知るきっかけにしてほしい」という熱い思いから、この画期的な企画・制作を進められたとのことです。この試みは、見過ごされがちな多様な文化や歴史に光を当てる、非常に重要な一歩だと感じられます。

特に、全54カ国という膨大な数の国々を擁するアフリカ編の制作においては、情報の収集に大変な苦労があったそうです。正確で最新の情報を得るため、編集者は実に37カ国もの大使が集まる会合に直接足を運び、協力を要請されたといいます。その結果、各国の生活文化や伝統芸能といった、地図や統計だけでは伝わりにくい深みのある情報を盛り込むことに成功しました。この粘り強い現地取材と外交努力のたまものが、このシリーズの大きな価値を高めているに違いありません。

また、この地図の魅力を形作る上で欠かせないのが、20人を超えるイラストレーターによる描写です。彼らが描く、各国の民族衣装や、賑わう群衆、そして雄大な自然のイメージは、文字情報だけでは得られない直感的な理解を促してくれます。イラストや写真など、視覚的な要素を通じて情報を伝える手法は、複雑な異文化理解を始める上で、非常に効果的なファーストステップとなるでしょう。

主な読者層としては中高生を想定しているとのことですが、内容の面白さや深さから、大人にとっても十分に興味深いものとなっています。国際社会における多様な文化、つまり文化往来の現状を理解するための一冊として、世代を超えて活用されることが期待されます。これは、グローバルな視点を身につけるための教養として、一家に一冊あるべきシリーズかもしれません。

『DOOR』シリーズの刊行が完結した時期は、2020年東京オリンピック・パラリンピックというビッグイベントを控えて、訪日外国人の増加や、海外への関心が社会全体で高まりつつあるタイミングでした。尾崎氏は、この地図が「世界に心の扉を開く」きっかけ、つまり、私たちが世界の多様性を認め、受け入れるための第一歩になってほしいと願っていらっしゃいます。これは、現代社会において、私たちが目指すべき「国際理解」のあり方そのものを示しているように思えます。

この異色の地図シリーズは、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。特に「見開き2ページ平等」という編集方針に対して、「どの国も軽視しない姿勢が素晴らしい」「マイナーな国の情報が充実していて感動した」といった、称賛の声が多数上がっています。また、「大人が見ても全然飽きない」「高校生の時の世界史の副教材にしてほしかった」など、教育的な価値を評価するコメントも目立ち、多くの読者が、このシリーズを通じて新たな世界への興味を深めている様子がうかがえます。

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