日本の食卓に欠かせない調味料の代名詞、キッコーマンが驚異的な成長を見せています。同社が2019年08月02日に発表した2019年04月から2019年06月期までの連結決算によりますと、純利益は前年の同じ時期と比べて12%も増加し、79億円に達しました。この力強い数字の背景には、国内外で着実にファンを増やしている主力製品の躍進があるようです。
国内市場で特に注目を集めているのが、健康志向の高まりを背景に需要が急拡大している「豆乳」カテゴリーです。飲料としての人気はもちろん、料理の材料としても広く浸透しており、トマトジュースなどの飲料部門と合わせて収益を押し上げる大きな柱となりました。SNS上でも「種類が豊富で飽きない」「毎日の習慣にしやすい」といったポジティブな投稿が相次いでおり、トレンドを的確に捉えた戦略が功を奏しています。
一方、海外に目を向けると、北米市場における「しょうゆ」の販売が極めて好調に推移していることが分かります。また、現地での日本食ブームを支える「日本食卸売り事業」も利益の積み上げに大きく貢献しました。海外で「Kikkoman」のブランドは、単なる輸入調味料の枠を超え、現地のライフスタイルに深く根付いた万能調味料として揺るぎない地位を確立しているといえるでしょう。
今回の決算がこれほど良好な結果となった要因には、一時的なコストの減少も関係しています。前年の同時期に米国で実施された大規模な記念イベントに伴う諸経費がなくなったことが、利益を押し上げるプラスの要因となりました。無駄な支出を抑えつつ、コア事業である調味料や飲料の売上を確実に伸ばすという、非常にバランスの取れた経営状態が浮き彫りになっています。
ここで専門用語について少し解説を加えましょう。「連結決算」とは、親会社だけでなく、子会社や関連会社を含めたグループ全体の経営成績を合算して算出するものです。キッコーマンのようなグローバル企業の場合、世界各地にある拠点のパフォーマンスを統合して見ることで、企業グループとしての真の稼ぐ力を評価できる指標となります。今回の12%増という数字は、まさにグループ一丸となった勝利の結果です。
筆者の個人的な見解としては、キッコーマンの強みは「守りと攻めの共存」にあると感じています。伝統的なしょうゆ事業を世界基準で磨き続ける一方で、国内では豆乳という現代の健康ニーズに合致した商品を育てる柔軟性は見事です。SNSでの活発な口コミが示す通り、消費者の日常に寄り添う姿勢がある限り、同社の快進撃は今後も長く続いていくのではないでしょうか。
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