日本経済の「今」を映し出す重要な指標が発表されました。2019年10月9日、日本経済研究センターは2019年8月分の月次国内総生産(GDP)を公表し、物価の変動を考慮した実質ベースで前月比0.4%のプラス成長となったことが明らかになりました。これは2カ月ぶりの改善であり、停滞気味だった景気に明るい兆しが見えた形です。
今回の成長を牽引した最大の要因は「外需」の貢献にあります。専門用語としての外需とは、国の外から得られる需要を指し、具体的には「輸出額から輸入額を差し引いた数値」で計算されます。2019年8月は輸出も振るわなかったものの、それ以上に輸入が大きく減少したことで、結果として外需がGDP全体を0.2ポイント分も押し上げる結果となりました。
SNSなどのネット上では、「数字の上ではプラスだが、輸入の減少による押し上げは手放しで喜べないのではないか」といった冷静な分析や、「消費税増税前の駆け込み需要がどれほど影響しているのか気になる」という声が目立っています。国民の関心が非常に高いトピックであることが伺えるでしょう。
編集者としての私見ですが、今回の0.4%増という数字は、内需の爆発的な強さというよりは、貿易バランスの変化によってもたらされた「消去法的なプラス」という側面が否めません。特に2019年10月からの消費税率引き上げを目前に控え、家計や企業の慎重な姿勢が輸入の減少に繋がっている可能性も考慮すべきでしょう。
景気の先行行きを左右するのは、やはり私たち消費者のマインドと企業の設備投資です。統計上の微増に安心するのではなく、グローバル経済の減速が輸出に与える影響や、国内の消費動向をより注視していく必要があるでしょう。2019年後半の日本経済が真の回復軌道に乗れるのか、正念場を迎えているといえそうです。
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