2019年6月に開催されたG20大阪サミット。この大規模な国際会議に伴い実施された大規模な交通規制について、2019年8月09日に大阪府警から非常に興味深い調査結果が公表されました。世界各国の要人が集結するこの期間、関西圏の交通網は麻痺するのではないかと懸念されていましたが、蓋を開けてみると予想を上回るスムーズな運営が実現していたことが明らかになっています。
特筆すべきは、日本の物流を支える運送業者の方々の圧倒的な協力体制でしょう。今回の調査によれば、なんと7割を超える運送業者が、サミット期間中の運休や配送便数の削減といった「減便(げんびん)」に踏み切りました。減便とは、通常運行しているトラックなどの数を意図的に減らすことを指しますが、企業の利益を一時的に削ってでも公共の安全と円滑なイベント進行を優先した姿勢は、賞賛に値する決断だったと言えるはずです。
市民の意識改革がもたらした交通量抑制の劇的な成果
物流業界だけでなく、一般のドライバーによる貢献も見逃せません。アンケートに回答した一般利用者のうち、6割以上が自家用車の使用を自粛したと回答しており、地域全体で交通量を抑えようとする高い意識が数字に表れました。SNS上でも「道が驚くほど空いていて快適」「事前の周知が徹底されていたおかげで混乱しなかった」といったポジティブな声が多く上がっており、行政の呼びかけが市民の行動変容に繋がった好例です。
大阪府警はこの成果を、2020年に控える東京オリンピック・パラリンピックにおける交通対策の貴重なモデルケースとして活用する方針を固めています。私個人の見解としても、強制力のある規制だけでなく、民間企業や個人の「自分たちも運営の一翼を担っている」という連帯感こそが、都市機能の維持には不可欠だと感じました。不便を逆手に取って社会全体で課題を解決しようとする姿勢は、今後の日本が誇るべき新たな「おもてなし」の形かもしれません。
もちろん、急な運休による経済的な損失や、配送遅延による影響を不安視する声がゼロだったわけではありません。しかし、官民が一体となって取り組んだ2019年06月の挑戦は、大規模イベント時の都市マネジメントにおいて大きな自信となったに違いありません。今回得られた「知見」、すなわち特定の期間に集中的に交通負荷を減らすノウハウは、今後の日本の国際的なプレゼンスを高める大きな武器になるでしょう。
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