【2020年度予算】社会保障費の「自然増」を4000億円台へ抑制!私たちの暮らしと将来はどう変わる?

日本の財政を大きく揺さぶる社会保障費の問題について、新たな動きが出てまいりました。2019年08月15日、財務省と厚生労働省は、来年度予算における社会保障費の「自然増」を、当初の見込みから約1200億円も圧縮し、4000億円台に抑え込む方向で最終的な調整に入ったとのことです。

そもそも「自然増」とは、法律や制度を変えなくても、高齢化の影響だけで医療や介護の費用が勝手に膨らんでしまう現象を指す専門用語です。2020年度は、幸いにも1945年生まれの人口が比較的少ないため、高齢化のスピードが一時的に和らぎますが、それでも対策なしでは5300億円もの増額が避けられない状況にありました。

今回の抑制策の柱となるのは、私たちが普段使っている薬の公定価格である「薬価」の引き下げです。薬は発売から時間が経過すると市場での取引価格が下がる傾向にあり、これを国が定める価格に反映させることで、2020年度には少なくとも500億円の公費を浮かせる計画となっています。

さらに、40歳から64歳の高所得層が負担する介護保険料を、収入に応じて算出する「総報酬割」の全面導入も大きなポイントです。これにより約700億円の削減効果が見込まれており、SNS上では「現役世代の負担が重すぎる」といった悲鳴に近い声と、「制度維持のためにはやむを得ない」という冷静な意見が入り混じっています。

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団塊の世代が75歳を迎える2022年度の壁

しかし、今回の1000億円規模の削減は、あくまで毎年の予算編成における「恒例行事」の域を出ないという厳しい見方もあります。政府の一般会計の3割を占める社会保障費は、もはや最大の政策経費となっており、目先の微調整だけでは、将来的な破綻を食い止めることは非常に困難だと言えるでしょう。

特に注視すべきは、1947年から1949年に生まれた「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者になり始める2022年度以降です。内閣府の試算によれば、この時期から自然増は年間8000億円規模まで跳ね上がると予測されており、今のままの抑制策では、到底その膨張を抑え込むことはできません。

ここで議論の的となっているのが、後期高齢者の窓口負担の引き上げです。現在は原則1割となっている自己負担を2割にする検討が進んでいますが、高齢者の反発も予想されるため、着手できていないのが現状です。75歳を超えると一人あたりの医療費は現役世代の3倍以上に跳ね上がるため、この議論は避けて通れません。

私個人の意見としては、単に負担を増やすだけでなく、保険適用の「優先順位」を本気で考える時期に来ていると感じます。例えば、一回の投与で3000万円を超える超高額な新薬「キムリア」が登場する一方で、市販薬で代用できる湿布やビタミン剤が病院で安く処方される矛盾は、早急に正すべきではないでしょうか。

軽い症状で安易に病院を利用する「コンビニ受診」を減らすなど、私たち一人ひとりの意識改革も不可欠です。2019年08月15日現在の調整状況を見る限り、政府には将来世代にツケを回さないための、より大胆な歳出改革への踏み込みが期待されます。皆さんは、自分たちが支えるこの制度の未来をどう考えますか?

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