子育て世代の皆さんにとって、毎日の調乳作業は大変な労力ですよね。そんな中、東京都は2019年08月24日、乳児用の「液体ミルク」に関する普及啓発動画を公開しました。これは大規模な地震などの災害時はもちろん、多忙な日常においても育児の負担を軽減する画期的なアイテムとして注目を集めています。都がこれほどまでに力を入れる背景には、過去の苦い経験と、液体ミルクが持つ圧倒的な利便性があるようです。
実はこれまで、都は震災被害に見舞われた遠隔地の自治体へ液体ミルクを支援物資として送ってきました。しかし、当時はまだ製品への理解が浸透しておらず、せっかくの物資が十分に活用されないという課題に直面したのです。そこで今回、15秒から60秒まで3パターンの動画を制作し、YouTubeなどの動画配信サイトや都の公式サイトを通じて、正しい知識を広く発信することに決定しました。冊子の配布も行い、全方位から周知を徹底する構えです。
SNS上では「お湯がなくてもすぐ飲ませられるのは神」「夜泣きの時に助かる」といったポジティブな反応が相次いでいます。その一方で、新しい製品ゆえに「栄養分は粉ミルクと同じなの?」「衛生面は大丈夫?」と不安視する声も少なくありません。今回の動画は、こうした保護者のリアルな懸念に一つひとつ丁寧に回答する構成になっており、心理的なハードルを下げる工夫が凝らされています。未知のものを手にする際の不安を払拭する、非常に意義のある取り組みと言えるでしょう。
解禁から1年、なぜ液体ミルクが「災害時の要」と呼ばれるのか
そもそも液体ミルクとは、粉ミルクのように熱湯で溶かす手間がなく、哺乳瓶に移し替えるだけで赤ちゃんに与えられる乳児用調製乳のことです。日本では2018年に製造・販売が正式に解禁され、2019年春からは明治や江崎グリコといった大手メーカーが相次いで市場に投入しました。常温での長期保存が可能なだけでなく、セ氏25度以下であれば品質を維持できるため、電気やガスが止まった非常時においてこれほど心強い味方はありません。
小池百合子知事は2019年08月23日の定例記者会見において、「液体ミルクへの理解をさらに深め、正しい知識を身につけていただく必要がある」と力強く述べました。この発言を受け、都内では文京区などが災害用備蓄としての採用を予定しています。私の意見としては、液体ミルクは単なる「手抜きアイテム」ではなく、母親以外の誰もが授乳に関われる「育児の民主化」を促進するツールだと考えています。この普及は、社会全体で子どもを育む土壌を作る大きな一歩となるはずです。
今後、自治体での備蓄が進むことで、液体ミルクが当たり前の選択肢になる日も近いでしょう。お湯を沸かすことさえ困難な避難所生活において、そのまま飲ませられる液体ミルクは赤ちゃんの命を繋ぐバトンとなります。もしもの時に備え、まずは日常生活で一度試してみるのが良いかもしれません。こうした官民一体となったPR活動が、全国のパパやママの安心感に繋がり、より豊かな育児環境が整備されていくことを切に願っています。
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