2019年08月23日現在、日本の観光業界はかつてない熱気に包まれています。八幡不動産グループがホテル事業の全国展開を急ピッチで進めている背景には、爆発的に増加する訪日外国人客、いわゆる「インバウンド」の存在があります。政府は来たる2020年の東京五輪を見据え、訪日客数4000万人、旅行消費額8兆円という極めて高い目標を掲げました。2018年にはすでに3119万人が来日しており、この勢いは衰えるどころか、さらに加速する兆しを見せています。
SNS上では、有名観光地だけでなく「まだ見ぬ日本」を求める声が溢れており、このトレンドが地方への注目を押し上げました。実際、観光庁が発表した2018年のデータによれば、島根県での外国人延べ宿泊者数は前年比52%増の7万2740人を記録し、鳥取県も38%増の19万4730人と驚異的な伸びを見せています。大都市圏に比べて絶対数は少ないものの、成長率では島根が全国3位、鳥取が5位にランクインしており、地方が持つ潜在的な魅力が世界に見つかり始めたと言えるでしょう。
供給過多の懸念を跳ね返す「選ばれるホテル」への差別化戦略
一方で、主要都市ではホテルの建設ラッシュによる供給過多を不安視する声も上がっています。不動産サービス大手のCBREによる2021年の宿泊需給予測では、大阪で2万1000室、東京と京都でそれぞれ1万2000室が需要を上回ると算出されました。しかし、現状では人気都市の予約が取れず、周辺地域へ流れる「オーバーツーリズム」の側面も否定できません。供給が増えることで、これまで宿泊先が見つからず来日を諦めていた層を新たに取り込める可能性も秘めているのです。
これからのホテル経営において重要なのは、単なる宿泊場所の提供に留まらない独自の付加価値です。専門用語で「差別化」と呼ばれるこの戦略は、他社にはない独自性を持たせることで価格競争を避ける手法を指します。SNS映えする内装や、その土地ならではの文化体験など、顧客に「ここだから泊まりたい」と思わせる仕組み作りが欠かせません。インバウンド需要という巨大な波を掴むためには、大都市と地方の両輪で、いかに質の高い宿泊体験を提供できるかが勝負の分かれ目となります。
編集者の視点から言えば、八幡不動産グループのこの積極的な攻勢は、日本の観光インフラを底上げする素晴らしい挑戦だと感じます。特に、まだ認知度の低い地方都市へ光を当てる姿勢は、地域の雇用創出や経済活性化に直結するはずです。競争が激化すればするほど、私たちユーザーにとってはより快適でユニークな宿が増えることを意味します。2019年08月23日の今、日本のホテル業界はまさに「戦国時代」であり、同時に最も面白い局面を迎えていると確信しています。
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