厨房機器の国内最大手として知られるホシザキが、2019年08月26日に韓国市場において業務用冷蔵庫の販売を開始したことを公表しました。これまで同社は、韓国国内で味噌汁やビールを注ぐディスペンサー、さらには製氷機といった特定の機器を展開してきましたが、主力製品の一つである業務用冷蔵庫を本格的に投入するのは今回が初めての試みとなります。
今回の進出において注目すべき点は、韓国市場の特性に合わせた戦略的なモデル展開です。日本国内向けモデルと比較して、より価格競争力を重視した設計がなされており、飲食店やホテルといった幅広い層への浸透を狙っています。生産拠点には中国のグループ工場を活用し、そこから韓国へ輸出する体制を整えることで、コストパフォーマンスの最適化を図っているのが特徴と言えるでしょう。
日韓情勢の荒波を越える「技術力」への期待
販売目標については、年間で2000台、金額にして約2億4000万円相当を掲げています。2019年08月27日現在の社会情勢を見渡すと、日韓関係の冷え込みから日本製品への買い控え運動が懸念されるデリケートな時期にあります。しかし、ホシザキの担当者は自社の技術と品質に対する信頼を背景に、現時点での影響は極めて限定的であると強気な姿勢を崩していません。
背景には、業務用冷蔵庫が一般消費者の目に直接触れる機会が少ない「BtoB(企業間取引)」製品であるという側面があります。専門的な厨房機器には、何よりも確かな冷却性能と耐久性が求められるため、ブランドの国籍よりも実利が優先される傾向にあるのでしょう。SNS上でも「プロの現場では代えが効かない品質があるはず」といった、日本のものづくりへの期待感を含んだ声が散見されます。
厳格な認可をクリアした高い冷却性能
韓国で業務用冷蔵庫を販売するためには、現地の政府が定める厳しい認可基準をクリアしなければなりません。ホシザキは2019年05月に開催された現地の展示会ですでに製品を出展しており、着々と準備を進めてきました。市場からは特に冷却能力に優れた機種を求める声が強く上がっており、今回の認可取得と販売開始は、まさに現地のニーズに応える絶好のタイミングだったと推察されます。
個人的な見解を述べさせていただくなら、政治的な緊張が続く中で、こうした実力派企業が海外市場へ果敢に挑む姿勢は非常に意義深いと感じます。優れた道具は国境を越え、現地の食文化を支えるインフラとなるはずです。確かな「機能美」を武器に、ホシザキが韓国の厨房に新しい風を吹き込むことができるのか、今後の動向から目が離せそうにありません。
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