日本の大手ガス器具メーカーであるパロマが、いよいよ欧州市場への本格的な進出を果たします。同社は2019年6月13日付で、オランダの給湯器製造・販売のトップ企業であるインターガス・フェルワルミング社の全株式を取得し、完全子会社化することを発表いたしました。これはパロマにとって、欧州企業を傘下に収める初の事例となり、世界戦略における重要な一手と言えるでしょう。
インターガス社は、給湯暖房器(きゅうとうだんぼうき)と呼ばれる、お湯を沸かす機能と部屋を暖める機能を併せ持った機器の製造と販売を手掛けています。特に同社の事業基盤は欧州が中心となっており、そのシェアは本拠地であるオランダ国内において約4割という非常に高い水準を誇るのです。発表された2019年12月期の売上高計画は、1億8200万ユーロ、日本円に換算するとおよそ220億円を見込んでおり、その事業規模は無視できないものです。
従来のパロマの海外戦略を振り返ると、アメリカ大陸や南米地域に強固な基盤を築いていましたが、これまで欧州には製造拠点も営業拠点も持っていませんでした。したがって、今回のインターガス社の買収は、同社が長年培ってきた製造技術や販売チャネルを一気に獲得し、手薄だった欧州市場へ本格参入するための「テコ」として機能することが期待されます。
この買収のニュースは、製造業における日本企業の海外戦略として、SNSでも大きな反響を呼んでいます。「パロマの給湯器は高品質で有名だが、これでいよいよ欧州でも戦えるようになる」といった期待の声や、「オランダの4割シェアを持つ企業を買収するとは、相当な覚悟を感じる」といった驚きの声が多数見受けられます。グローバル化が進む現代において、今回の買収は、日本企業が自社の技術力を世界へ展開する上で、いかに現地企業との協業や統合が重要であるかを改めて示していると言えるでしょう。
私見となりますが、このM&Aはパロマにとって非常に賢明な選択だと考えられます。欧州の給湯暖房器市場は、環境規制の強化や省エネ意識の高まりから、今後も高効率な製品への需要が伸び続けると予測されます。パロマの持つ高度な燃焼技術と、インターガス社の持つ強固な販売網、そして現地に根付いたブランド力を組み合わせることで、パロマは欧州市場において独自の存在感を確立し、さらなる成長を遂げるのではないでしょうか。
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