マレーシア発のSNS事業を舞台とした大規模な投資トラブルが、ついに警察の強制捜査によって大きな局面を迎えました。兵庫県警生活経済課は、2019年09月06日までに、東京都港区に拠点を置く会社役員の福岡忠久容疑者ら男女3人を、特定商取引法違反の疑いで逮捕したと発表しています。このグループは「ミリオンクラブジャパン」という名称を掲げ、全国各地で強引な勧誘を繰り返していたと見られています。
驚くべきはその集金規模の大きさでしょう。2013年01月01日以降、現在に至るまでの期間に、少なくとも約3万2千人もの出資者から、合計で約161億円という巨額の資金を吸い上げていた実態が浮かび上がっています。SNS上の広告枠を購入すれば多額の利益が得られるという、現代的な仕組みを悪用した手口には、多くの人が言葉巧みに誘導されてしまったようです。
夢の配当が招く悲劇!マルチ商法の巧妙な仕組みとは
今回の事件で問題視されている「マルチ商法(連鎖販売取引)」とは、商品やサービスの販売組織を拡大させる際、新たな会員を紹介することで報酬が得られる仕組みを指します。福岡容疑者らは、1口あたり1万3千円から、高額なケースでは450万円もの出資を募っていました。紹介した人数が増えるほど配当が上乗せされる構造が、結果として被害を加速度的に広げる要因となったのでしょう。
さらに勧誘の場では、「もし利益が出なければ全額を返金する」といった、根拠のない甘い言葉が並べられていたことも判明しています。SNS上では「親戚から誘われて困っていた」「やっぱり怪しいと思っていた」といった声が次々と上がっており、身近な人間関係を利用した勧誘が多くの家庭に波及していた様子がうかがえます。信頼を利用して金銭を奪う手法には、憤りを感じざるを得ません。
筆者の個人的な見解としては、ITやSNSといった「よく分からないけれど凄そうなもの」を隠れ蓑にする詐欺の手口は、今後も形を変えて現れると危惧しています。「リスクゼロで高配当」という話は、投資の世界において原理原則に反するものです。このような事件を未然に防ぐためには、私たち一人ひとりが情報の真偽を見極めるリテラシーを持ち、不透明な投資話に対して「NO」と言える勇気を持つことが不可欠ではないでしょうか。
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