【2018年最新】新規就農者が3年ぶりに増加!定年後のセカンドキャリアに「農業」を選ぶシニア世代が急増中

日本の食卓を支える「農業」の世界に、今、新しい風が吹き始めています。農林水産省が2019年09月13日に発表した調査結果によれば、2018年(平成30年)の1年間で新たに農業の道を志した「新規就農者」の数は、前年より140人多い5万5810人に達しました。3年ぶりに増加へと転じたこの数字は、衰退が懸念される農業界において、一つの希望の光と言えるかもしれません。

今回の調査結果で特に注目すべきポイントは、60歳以上のシニア層が大幅に増加している点です。会社員としての現役生活を終え、定年退職という人生の節目をきっかけに、土に触れる暮らしや農業経営に挑戦する人々が目立っています。SNS上でも「退職後に家庭菜園を本格化させたい」「田舎暮らしを実現した知人が羨ましい」といった声が散見され、定年後のセカンドキャリアとして農業が有力な選択肢となっているようです。

「新規就農者」とは、初めて農業を仕事としてスタートさせた人の総称を指します。以前は実家の農家を継ぐ形が一般的でしたが、近年では全く異なる業種から飛び込むケースも増えてきました。自然を相手にする仕事は厳しさも伴いますが、自分自身で丹精込めて育てた作物を収穫する喜びは、組織の中で働くサラリーマン時代には味わえなかった格別の達成感をもたらしてくれるに違いありません。

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若年層の確保には課題も。労働力不足がもたらす就農への壁

一方で、手放しでは喜べない課題も浮き彫りになっています。政府が政策的に拡大を後押ししている49歳以下の若い世代の新規就農者は、1万9290人と前年に比べて7%も減少してしまいました。働き盛りの世代を農業に呼び込むことは、将来の産地維持に欠かせない要素ですが、現時点では他産業との人材獲得競争に苦戦している状況が伺えます。

若者が農業を敬遠する背景には、日本全体で深刻化している「人手不足」の影響が強く現れているのでしょう。現在、さまざまな業界で雇用情勢が堅調に推移しており、給与面や福利厚生が整った他産業に人材が流れているのが現実です。農業に興味はあっても、収入の不安定さや初期投資の重さが心理的なハードルとなり、一歩踏み出せない層が多いのではないかと推察されます。

編集部としては、シニア層の参入を歓迎しつつも、やはり若手への技術承継が不可欠だと感じています。定年後の楽しみとして農業を選ぶ方が増えるのは素晴らしいことですが、それを「一過性のブーム」で終わらせてはいけません。IT技術を活用したスマート農業の普及など、若者が「かっこいい」「稼げる」と思えるような産業構造への転換が、今まさに求められているのではないでしょうか。

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