東北の豊かな大地が広がる秋田県で、農業の未来を感じさせる明るいニュースが飛び込んできました。2019年08月27日に発表された県のまとめによると、2018年度に新しく農業の道を歩み始めた「新規就農者」の数は225名に達したそうです。これは2017年度と比較して4人増加しており、なんと6年もの間、毎年200人を超える人々が秋田で土に触れる生活を選択している計算になります。SNS上でも「秋田の農業が盛り上がっているのは心強い」「若者が戻ってきているのでは」といったポジティブな反応が目立っています。
この安定した人気の背景には、生産の規模を拡大し続けている「農業法人」の存在があるでしょう。農業法人とは、株式会社や農事組合法人といった形態で農業を営む組織のことで、個人農家に比べて安定した給与や社会保険が整備されているケースが多いのが特徴です。また、県が実施している手厚い研修制度や、ベテランによるきめ細やかな技術指導も功を奏していると言えます。初心者が抱く「知識ゼロからでも大丈夫だろうか」という不安を、地域全体で解消しようとする姿勢が、高い数字に結びついたのではないでしょうか。
多様化する働き方と「雇用就農」という新たな選択肢
就農者の内訳を詳しく見ていくと、現代らしい多様なキャリア形成の姿が浮かび上がってきます。学校を卒業してすぐに家業を継ぐ「新規学卒者」は30人ですが、一度別の業界を経験してから故郷に戻る「Uターン就農者」は115人にものぼります。さらに注目すべきは、農家出身ではない全くの未経験から飛び込んだ「新規参入者」が80人も存在することです。全く異なる環境から秋田の土壌に魅力を感じて移住してくる人が増えている事実は、地域の活性化において非常に大きな意味を持つはずです。
特に大きな伸びを見せているのが、自ら経営者になるのではなく、農業法人などに正社員として雇用される「雇用就農」という働き方です。2018年度は前年度より5人増えて118人となり、国が研修費用を補助する制度を開始した2008年度以降で過去最多を記録しました。私個人の意見としては、この「サラリーマン農業」の普及こそが、若者が参入する際のハードルを劇的に下げていると感じます。リスクを抑えつつプロの現場でスキルを磨ける仕組みは、今後の地方創生のモデルケースになるに違いありません。
もちろん、人口減少が続く中でこの勢いを維持するのは容易ではありません。しかし、行政と民間が手を取り合って「稼げる農業」と「学びやすい環境」を整え続けている今の秋田には、確かな希望が宿っているようです。2019年08月27日現在のこの熱量が、一時的な流行で終わらず、秋田の文化として根付いていくことを切に願っています。伝統的な稲作だけでなく、最新技術を駆使したスマート農業なども組み合わされば、秋田は世界に誇る食の拠点へとさらに進化していくでしょう。
コメント