🔋EV革命の裏側:人権とコバルト調達の倫理!BMW・VWが挑む違法採掘撲滅の最前線

電気自動車(EV)へのシフトが世界的に加速する中、その心臓部であるリチウムイオン電池の主要原料の一つ、コバルトの調達を巡る問題に、自動車大手が本腰を入れて取り組んでいます。資源がコンゴ民主共和国(旧ザイール)に集中しているコバルトですが、この地域では小規模な手掘り採掘における劣悪な労働環境や児童労働といった、人権侵害の懸念が以前から指摘されてきたのです。ドイツの高級車メーカーであるBMWや、世界的な大衆車メーカーのフォルクスワーゲン(VW)は、違法に採掘された鉱物をサプライチェーンから排除し、透明性の高い倫理的な調達方法の確立に力を入れています。これは、単なる調達先の確保に留まらず、企業としての社会的責任(CSR)を果たす上で、極めて重要な取り組みと言えるでしょう。

BMWのハラルト・クリューガー社長は、2019年5月の株主総会で、「そのコバルトはどこから来たのか、倫理的に正しく採掘されたのか。我々は新たなステップを踏み出す」と、強い決意を表明されました。BMWは電池本体こそ生産していませんが、原料を自ら購入し、電池部材メーカーに供給することで、調達ルートの透明化を図っています。現在、大半をコンゴから購入している状況を変えるべく、2020年からは新たにオーストラリアとモロッコの鉱山からもコバルトの調達を始める計画です。これにより、少なくとも2025年までにEVやプラグインハイブリッド車(PHV)に必要なコバルトの量を確保できる見込みであると伝えられています。世界のEV化が進む中で、こうした供給の「量」の確保と、「倫理性」の両立は、企業にとって非常に重い課題なのです。

コバルトは、リチウムやニッケル、マンガンと並び、リチウムイオン電池の電極材に使用される不可欠な鉱物資源でございます。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の調査によれば、2017年には世界のコバルト採掘量の55パーセントが電池向けに使用されていました。2009年から2016年の7年間で電池向けのコバルト需要は実に3倍に増加しており、今後EVがさらに普及すれば、需要の急増は避けられないと予想されるでしょう。しかし、世界全体のコバルト産出量の約6割を占めるコンゴでは、手掘り鉱山での採掘が横行し、アムネスティ・インターナショナルの2016年の調査では、コンゴのコバルトの20パーセントが手掘りによるもので、作業員は1日あたりわずか1ドルから2ドル(当時のレートで約108円から216円)程度の報酬しか支払われていないという、深刻な実態が明らかになっています。

VWの幹部は、「量は十分に確保できる。問題は価格と倫理性だ」と指摘しています。違法な鉱物や人権侵害に繋がる採掘ルートを意図せず使ってしまった場合、最終製品メーカーとして、消費者の信頼を失い、社会的な責任を追及されるリスクがあるからです。このリスクを回避するため、VWは2019年4月、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用して鉱物の流れを追跡する企業グループに加盟しました。これは、米フォード・モーターや米IBM、韓国のLG化学のほか、中国の資源会社や英国の資源コンサルタント会社などが設立した枠組みです。ブロックチェーンとは、暗号技術を使い、取引履歴などのデータを分散管理する技術であり、データの改ざんが極めて難しいという特性から、コバルトが**「いつ、どこで、誰によって」**採掘・加工され、最終的に製品に使われたかを追跡できる高い透明性を実現できるでしょう。これにより、消費者は製品に搭載された電池の原料が、倫理的な基準を満たしているかどうかを確認できるようになるはずです。

これらの大手自動車メーカーの取り組みは、EVの「グリーン」なイメージを守り、さらに高める上で欠かせない挑戦であると、私は強く感じています。単に地球環境に優しい車を作るだけでなく、その原料を採掘する人々の人権や労働環境まで配慮することは、グローバル企業としての責務にほかなりません。サプライチェーン全体の透明性を高めるブロックチェーンのようなIT技術の活用は、現代社会における倫理的な調達を担保するための、画期的な解決策と言えるのではないでしょうか。このニュースはSNSでも大きな反響を呼び、「EVは環境には良いけど、その原料の採掘現場が非人道的では本末転倒だ」「人権に配慮した調達は当然のこと」といった意見が多く見受けられ、消費者からの関心の高さが伺えます。BMWとVWが先導するこの動きは、今後、他の自動車メーカーや電子機器メーカーにも広がり、コバルト調達のグローバルスタンダードを確立する一歩となることを期待しています。

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