大阪に本拠を置く製造業の救世主、ワールドインキュベーター株式会社が、いよいよ世界へとその翼を広げます。同社は2019年09月20日に、インドネシアの首都ジャカルタへ初の海外拠点を設けることを決定いたしました。これは、日本国内で培ってきた高度なマッチング技術を、成長著しい東南アジアの地で本格的に展開するための大きな一歩となります。
2020年中には、現地の企業に対して最適な外国の工場を紹介する仲介サービスを開始する予定です。この取り組みにより、インドネシアの製造現場が抱える「必要な部品が手に入らない」という切実な悩みが解消されることが期待されています。SNS上でも「日本のスタートアップが東南アジアのインフラを支えるのは胸が熱い」といった応援の声が上がっており、業界内外からの注目度は抜群です。
膨大なデータベースが繋ぐ「世界の工場」とインドネシアの需要
今回の進出の鍵を握るのは、ワールドインキュベーターが独自に構築してきた圧倒的な情報網に他なりません。同社のデータベースには、日本国内のみならずアジアやヨーロッパなど、世界各地から厳選された約1万社もの工場データが蓄積されています。これらは単なるリストではなく、各工場が「どのような設備を持ち」「何を作れるのか」という詳細なスペックまで網羅された宝の山です。
「調達」とは、製造に必要な原材料や部品を外部から買い入れる業務を指しますが、実はこれが製造業の利益を左右する最も重要なプロセスの一つと言えます。特にインドネシアは現在、製造業が急激に発展しているものの、自国内だけですべての高度な部品を揃えることは容易ではありません。そこで、世界中の工場を知り尽くした同社の知見が、現地の企業にとって不可欠な武器となるのでしょう。
編集者としての視点ではありますが、野原智央社長の経歴にもこのビジネスの強みが見て取れます。理化学機器の専門商社であるアズワン出身というバックグラウンドは、現場が求める「緻密さ」を誰よりも理解している証拠です。2012年の創業以来、一歩ずつ積み上げてきた信頼が、今回のようなグローバルな挑戦へと結実した事実に、日本のベンチャー企業の力強い底力を感じずにはいられません。
ジャカルタの新拠点は、単なる営業所としてだけでなく、現地の生の情報を収集するアンテナとしての役割も担います。これにより、さらに精度の高いマッチングが可能になり、製造業のサプライチェーンに革命が起きるに違いありません。日本の技術力とネットワークが、インドネシアの工業化を加速させるパートナーとなる日は、すぐそこまで来ていると言えるでしょう。
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