日本のモノづくりの象徴ともいえる三菱重工業が、世界的な鉄鋼マーケットでさらなる攻勢をかけます。2019年10月01日、同社は子会社の三菱日立製鉄機械を通じて、ドイツの巨大企業シーメンスと共同で設立した英プライメタルズテクノロジーズを、完全子会社にすることを正式に発表しました。2020年初頭には、シーメンスが保有する全株式を買い取る予定であり、これにより三菱重工グループは製鉄機械分野におけるリーダーシップを不動のものにしようとしています。
今回、完全子会社化されるプライメタルズテクノロジーズとは、いわゆる「合弁会社」です。これは複数の企業が共通の目的のために資金を出し合って設立した会社を指し、2015年に三菱重工業と日立製作所、そしてシーメンスの事業が統合される形で誕生しました。これまでは三菱側が51%、シーメンス側が49%の出資比率となっていましたが、今回の決断によって経営の主導権を完全に握り、迅速な意思決定が可能な体制が整うことになります。
このニュースに対し、SNS上では「ついに独シーメンスから主導権を奪い取ったか」「日本の重機メーカーの底力を見せてほしい」といった、期待に満ちた反響が数多く寄せられています。三菱重工業にとって、主力の火力発電設備や航空機事業が厳しい逆風にさらされるなか、この機械関連事業の強化はまさに「起死回生の一手」といえるでしょう。グローバルな競争が激化する鉄鋼業界において、独自の技術力を一極集中させる戦略は、非常に理にかなった選択だと私は確信しています。
製鉄機械の未来を拓く!三菱重工が描く新時代の「機械事業」ビジョン
取得金額については非公表とされていますが、この投資が持つ意味は金額以上に大きいものとなるはずです。製鉄機械とは、巨大な高炉から薄い鋼板を造り出す圧延機まで、鉄を生産するために欠かせない高度な装置群のことを指します。これらを自社グループで完結してコントロールできる強みは、開発スピードの向上に直結するでしょう。複数の株主が存在する体制から脱却することで、変化の激しい現代市場において、即座に新技術の投入や経営資源の配分が可能になります。
広島市に拠点を置く三菱日立製鉄機械を軸としたこの再編は、地域の産業活性化という観点からもポジティブな影響を与えるに違いありません。世界各地に拠点を持つプライメタルズを傘下に収めることで、日本発の技術がよりグローバルな舞台で輝く機会が増えるはずです。火力発電などに依存しない、多角的な収益構造を構築しようとする同社の姿勢は、製造業全体が目指すべき指針となるのではないでしょうか。これからの三菱重工業が、どのような革新を見せてくれるのか目が離せません。
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