ウィーワーク上場延期で揺れるユニコーン市場!ソフトバンクGのビジョン・ファンドが直面する試練と投資戦略の行方

2019年09月19日、投資業界に激震が走りました。共有オフィスの先駆者として知られる米ウィーカンパニー(ウィーワーク)が、期待されていた株式上場の延期を決定したのです。これまで飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けてきた「ユニコーン企業」への熱狂が、大きな転換点を迎えているといえるでしょう。SNS上では「ついにバブルが弾けるのか」「実態と評価額の乖離が激しすぎる」といった厳しい声が相次いでおり、市場の視線はかつてないほど鋭くなっています。

今回の事態を受け、特に注目を集めているのがソフトバンクグループ率いる「ビジョン・ファンド」の動向です。同ファンドは、未上場ながら企業価値が10億ドルを超える「ユニコーン企業」へ巨額の投資を行い、市場を牽引してきました。しかし、ウィーワークの企業価値は2019年01月時点で470億ドルとされていましたが、直近では150億ドル程度まで下落するとの観測が浮上しています。これは投資時の価値を大きく下回る可能性を示唆しており、投資モデルへの疑問符が投げかけられています。

苦戦を強いられているのはウィーワークだけではありません。先行して上場を果たした配車大手の米ウーバーテクノロジーズも、上場後の株価低迷により含み益がほぼ消失したとみられています。含み益とは、保有している株式の時価が取得価額を上回っている状態の未実現利益を指しますが、これが減少することはファンドの経営成績に直結します。大型案件でのつまずきは、現在計画されている2号ファンドの資金調達にも暗い影を落としかねない状況なのです。

スポンサーリンク

多角化する投資ポートフォリオとソフトバンクグループの底力

もっとも、すべての投資先が苦境に立たされているわけではありません。医療ベンチャーの米ガーダントヘルスは上場後に株価が急騰し、料理配送サービスを展開する米ドアダッシュなどの非上場企業も着実に業績を伸ばしています。ビジョン・ファンドは2019年06月までに約8兆円を投じ、2兆円を超える利益を計上してきました。一部の巨大案件で減速が見られるものの、広範な技術領域に網を広げる戦略自体は、依然として一定の成果を上げていると評価できるでしょう。

また、ソフトバンクグループ全体の財務基盤を冷静に見極める必要があります。2019年08月時点で、同社が保有する株式の価値は総額26兆円に達しており、その中核を成すのは11.3兆円もの価値を誇る中国のアリババ集団です。ビジョン・ファンドに関連する資産は3.5兆円規模にとどまっており、一部の投資先の失速がグループ全体の屋台骨を即座に揺るがす事態には至らないはずです。投資会社としての真価が問われるのは、まさにこれからではないでしょうか。

編集者の視点から申し上げれば、今回の混乱は「質」への回帰を促す健全な調整プロセスだと考えます。これまで資金力に物を言わせてきた拡大路線は、収益性という現実の壁にぶつかりました。しかし、技術革新が社会を変えるという本質は変わりません。ソフトバンクグループがこの逆風をどう乗り越え、次世代の産業をどう定義し直すのか。孫正義氏が率いる巨大艦隊の次なる一手から、一瞬たりとも目が離せそうにありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました