🥐高値でも行列!「ハイジカフェ」に学ぶ【従業員の幸せ】を価格に込める【適正価格戦略】

「都心でも1000円超のランチは売れにくい」と囁かれる中で、千葉県白井市に店を構える「ハイジカフェ」は、その常識を打ち破る成功を収めています。隣接する「ベーカリーハイジ」の焼きたてパンをランチとして提供しており、特に人気の「パンセット」は、6種類のパンにサラダやスープなどが付いて税別1350円という、相場よりも強気の価格設定となっています。にもかかわらず、店内は常に多くの女性客で賑わい、その人気ぶりがうかがえるでしょう。

宮下真彦社長は、開店当初の心境を「設定した価格には不安もありました」と振り返られています。オープンから半年間は集客に苦しみ、何度も値下げを検討されたそうです。しかし、その都度思いとどまらせたのは、他でもない一緒に働く従業員の方々の存在でした。社長は、「価格を下げれば売れるとは思います。でも、利益が少なくなって苦しむのは最終的にはスタッフなんです」と語っています。

宮下社長は、

従業員の労働環境を適切に整えることが、美味しいパンを作り続けるための絶対条件だと強く信じていらっしゃいます。そのためにも、経営者として、自社の商品に適正価格(その商品やサービスを提供するのに必要なコストと、企業が健全に運営を続けられるだけの利益を確保できる、適切な価格)をつけて販売する努力が不可欠である、という明確な信念を持たれていたのです。パンの品質に自信を持ち、それを守り抜けば、必ずお客様は戻ってくると信じ続けた結果、口コミで評判が広がり、今や地元で一番人気のカフェへと成長されたのでしょう。ランチタイムには予約なしでは席が確保できないほどの盛況ぶりで、その人気は本物です。

オープンから3年目を迎えるそうですが、お客様から「高い」と言われたことは一度もない、とのことです。目先の売上欲しさに安易な安売りに走らず、価格を維持し続けた結果は、従業員のモチベーション向上と、来店客の顧客満足度(Customer Satisfaction: 企業が提供する商品やサービスに対して、顧客がどれだけ満足しているかを示す度合い)の向上という、素晴らしい形となって現れています。単なる安売りは、一見すると売上を追い求める経営者の欲から生まれる行為かもしれません。しかし、このハイジカフェの事例が示すように、相場よりも高い値付けで堂々と勝負するには、「一緒に働く従業員に幸せになってもらいたい」という強い思いと覚悟が必要不可欠なのです。

この事例は、価格設定(商品やサービスの値段を決める行為)が、単なる数字ではなく、経営者の目指す方向性、つまり、目先の売上を追うのか、それとも従業員の長期的な幸福まで見据えるのか、という哲学を反映するものであることを教えてくれます。適正価格を維持し、質の高い商品を提供し続けることこそが、結果としてお客様にも従業員にも愛される店作りの鍵になるのではないでしょうか。SNSでも、「本当に良いものは適正な価格で」「従業員を大切にするお店のファンになる」といった共感の声が多く寄せられており、この経営哲学が多くの読者の心に響いていることがわかります。

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