北海道の経済を牽引する地元企業のリアルな懐事情が、最新の調査によって明らかになりました。北洋銀行が2019年10月08日に発表した「道内企業の経営動向調査」によれば、2019年07月から2019年09月期における全産業の利益判断指数、通称「DI」はマイナス8を記録しています。これは前期と比較して変化がなく、横ばいの状況が続いていることを示唆しているでしょう。
ここで注目したい「DI(ディ・アイ)」という指標ですが、これは景気動向を把握するためのバロメーターとして機能します。具体的には、業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を差し引いて算出されるものです。今回、北海道全体の数値がマイナス圏に留まっている点は、依然として厳しい経営環境に置かれている企業が少なくない現状を物語っていると言わざるを得ません。
観光業を襲う日韓関係の冷え込みと製造業の追い風
業種別に見ると、明暗がはっきりと分かれる結果となりました。特に非製造業の利益DIは、前回より3ポイント低下してマイナス10まで落ち込んでいます。この背景には、深刻化する日韓関係の悪化が影を落としており、インバウンド需要の柱であった韓国人観光客の減少が、道内のホテルや旅館業に大きなダメージを与えた形です。SNS上でも「お気に入りの宿が空いている」といった、観光地の活気の変化を案じる声が散見されました。
その一方で、製造業は力強い回復を見せており、7ポイント上昇のマイナス2まで数値を押し上げました。これは、2019年10月の消費増税を目前に控えた「駆け込み需要」が追い風となったためです。住宅改修や備蓄需要などが高まったことで、特に木材や木製品を扱う分野で活発な取引が行われました。一時的とはいえ、製造現場に活気が戻ったことは、道内経済にとって明るい材料となったはずです。
しかし、楽観視できないのが2019年10月から2019年12月期にかけての先行き見通しでしょう。世界経済の不透明感を理由に、多くの企業が慎重な姿勢を崩しておらず、全産業で指数が低下すると予測されています。個人的な見解としては、増税後の反動減をどう食い止めるかが今後の鍵を握ると考えています。各企業には、外的要因に左右されない独自の付加価値を創造する力が、今まさに求められているのではないでしょうか。
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