次世代の「食べる森林」?間伐材スギを使用した驚きの高級ケーキが提案する、香りと環境の新体験

私たちの食生活に、全く新しい選択肢が登場しようとしています。2019年10月14日現在、注目を集めているのは、なんと「木」を主役にしたスイーツです。不動産・住宅情報サイトを運営するLIFULLが手掛ける「Eatree Cake(イートリーケーキ)」は、森林保全のために切り出された間伐材のスギを粉末状にして練り込んだ、常識を覆すパウンドケーキとして話題を呼んでいます。

ここで使われている「間伐(かんばつ)」とは、混み合った森林の健全な成長を促すために、一部の木を間引く大切な作業のことです。しかし、安価な輸入材に押され、せっかくの間伐材が有効活用されずに山が荒れる原因にもなっていました。今回のプロジェクトは、そんな未利用資源を「食材」として再定義することで、日本の豊かな森林を守ろうという、非常に野心的な試みといえるでしょう。

SNS上では「木を食べるなんて信じられない」「どんな味がするのか想像がつかない」といった驚きの声が上がる一方で、実際に体験した人々からは「スギの清々しい香りが鼻を抜ける」「独特の質感がクセになる」とポジティブな反響が相次いでいます。フランス料理界で名を馳せる田村浩二シェフが考案したレシピは、全体の約20%にスギの粉末を使用しながらも、アーモンドやバニラの風味で見事に調和させています。

スギの粉末自体は、細かく粉砕されたあとに煮沸・精製という工程を経て、安全に食べられる状態に加工されています。あえて残された「ざらりとした食感」は、まさに森を食べているようなダイレクトな感覚を演出しており、ただの珍しさだけではない、料理としての完成度の高さが伺えます。380グラムで3670円という価格設定ながら、一時品切れになるほどの人気は、現代人が「食」に物語を求めている証拠でしょう。

私は、この取り組みが単なる環境保護のパフォーマンスに留まらない可能性を感じています。2019年というこの時期に、私たちが普段当たり前に目にしている「風景」の一部を味わうことは、自然との距離を問い直すきっかけになるはずです。LIFULLでは早くも第2弾として、放置竹林の問題解決を視野に入れた竹パウダーの和菓子も準備中とのことで、食材のフロンティアはさらに広がっています。

木の香りが持つリラックス効果と、一流シェフの技術が融合したこのスイーツは、食に関心の高い30代から40代を中心に、新たなカルチャーとして定着するかもしれません。人類がこれまでほとんど口にしてこなかった「森林の恵み」を、あなたも五感で味わってみてはいかがでしょうか。スギの香りに包まれるティータイムは、きっと忘れられない体験になるに違いありません。

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