山形大学は、地域に根差したイノベーションの創出と企業の成長を力強く後押しするため、画期的な取り組みを始めました。その拠点となる有機材料システム事業創出センター(山形県米沢市)へ、なんとブランディングや広報活動を専門とする企業を誘致したのです。これは、大学発ベンチャーが多く入居する同センターとしては極めて異例の業種であり、その決断は、大学と地域社会の魅力を世界に発信するという強い意志の表れだといえるでしょう。
この新しい風を吹き込む企業は、インド出身のマンジョット・ベディ氏が設立した「next is east」(ネクスト イズ イースト)です。ネクスト イズ イースト社は、以前、トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」のプロモーションに携わるなど、世界的なブランド戦略において確かな実績を持っています。同社の持つグローバルな発信力に期待を寄せ、山形大学は今回の誘致を決定いたしました。
ネクスト イズ イースト社は、2019年6月より有機材料システム事業創出センターで活動を開始しています。大学と学術指導契約を結び、山形大学から地元企業の情報を得ながら、その事業を本格的にスタートさせている状況です。学術指導契約とは、大学がその知見や技術をもって、企業などの外部組織を指導・助言する契約のことで、この連携により、企業の持つ技術力や強みをより効果的に引き出し、魅力的な形で世の中に伝えることが期待されます。
ベディ氏は、日本の広告業界で長年にわたり活躍してきた経験を持ち、実は以前から山形大学工学部の招へい講師を務めていました。招へい講師とは、特定の専門分野における優れた知見や経験を持つ人物を大学が招き、学生への指導や研究への貢献を依頼する職務です。ベディ氏は、大学の起業家育成講座でも講義を行い、未来を担う起業家たちにインスピレーションを与えてきた、山形大学にとって既に心強いパートナーなのです。
ネクスト イズ イースト社は東京にも別の事務所を経営していますが、今回、米沢の同センターに新会社を設立しました。この大胆な動きは、単に企業の広報にとどまらず、地域のブランディング全般にも深く関わっていくという強い決意を示しています。山形大学の持つ技術の種と、ベディ氏の持つ世界水準の広報戦略が融合することで、山形から世界へと羽ばたくイノベーションが次々と生まれるのではないかと、大きな期待が高まります。
このニュースはSNSでも注目を集めており、「地方の大学がここまでグローバルな視点を持つのは素晴らしい」「レクサスを手掛けたプロの力で、地元の企業が世界に知られるきっかけになると嬉しい」といった好意的なコメントが多く見受けられました。大学と異業種のプロフェッショナルが手を組むことで、地方創生とイノベーション促進に新たな光が差し込むことは間違いないでしょう。今後のネクスト イズ イースト社と山形大学の活躍に、引き続き注目していくべきです。
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