キャリアアップや環境の変化を求めて転職を志す際、誰もが成功を確信するものです。しかし、2019年10月25日に発表されたエン・ジャパンの調査結果は、多くの求職者にとって衝撃的な現実を突きつけました。転職をサポートするはずのコンサルタントの半数が、相談者の「3割以上」に対して、現職に留まるべきだと判断していることが明らかになったのです。
プロの視点から見て「今は動くべきではない」とされる背景には、一体どのような理由が隠されているのでしょうか。SNS上でもこの話題は大きな波紋を広げており、「自分の評価を客観視するのは難しい」「耳が痛いけれど納得できる」といった、現実を冷静に受け止めようとする声が数多く寄せられています。
希望と現実の乖離!市場価値を見極める難しさ
コンサルタントが転職を思いとどまるよう助言する最大の理由は、本人の希望と「市場価値」との間に大きなギャップがあることです。この市場価値とは、個人のスキルや経験に対して、労働市場全体がどれだけの対価(年収や役職)を支払うかという客観的な評価指標を指します。調査によれば、この認識のズレを指摘された割合は77%と突出していました。
自身の能力を高く見積もりすぎるあまり、現実的ではない好待遇を求めてしまうケースが後を絶ちません。編集者としての私の視点では、現在のキャリアを「点」ではなく「線」で捉える視点が不可欠だと感じています。目先の条件だけで新天地を求めても、土台となる実力が伴っていなければ、転職活動そのものが難航するだけでなく、入社後のミスマッチを招く恐れもあるでしょう。
今の職場に不満があるからといって、安易に外の世界へ飛び出すことが正解とは限りません。まずは現職で具体的な実績を積み上げ、誰の目にも明らかな「武器」を磨くことが、理想の転職を叶えるための最短ルートといえます。プロのコンサルタントによる「ステイ(残留)」の助言は、決して否定ではなく、将来の飛躍に向けた戦略的なアドバイスと捉えるべきです。
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