制御機器やヘルスケア事業で世界をリードするオムロン株式会社が、2019年10月21日付で実施した新たな人事発令が大きな注目を集めています。今回の組織改編に伴う異動は、同社が掲げる「グローバルものづくり革新本部」の機能をより強固にするための戦略的な布陣と言えるでしょう。
なかでも目を引くのは、執行役員本部長である江田憲史氏の就任です。これまで購買プロセス革新センタ長として手腕を振るってきた江田氏は、新たに新設された「開発購買推進室」のトップを兼任することとなりました。この動きには、製造業界全体が直面しているサプライチェーンの変革が背景にあります。
開発購買の推進がもたらす製造現場の劇的な進化
ここで注目すべき「開発購買」とは、製品の設計・開発段階から購買部門が深く関与し、最適な部品選定やコストダウン、リスク管理を並行して進める手法を指します。従来のように設計が終わってから発注する形ではなく、上流工程からプロが参加することで、製品競争力は飛躍的に高まるのです。
ネット上のSNSでは「オムロンの購買改革は本気度が違う」「開発購買に執行役員を据えるのはスピード感がある」といった驚きと期待の声が広がっています。また、中山弘志氏が品質監査室長に、笹田淳氏が購買プロセスマネジメント室長に就任し、組織の守りと攻めのバランスが整えられました。
私は今回の人事を拝見して、単なる役職の入れ替えではなく、オムロンが次世代の「ものづくり」に対して明確な意志表示をしたのだと感じています。効率化だけでなく、品質保証の徹底を同時に進める姿勢こそが、信頼されるグローバル企業の条件ではないでしょうか。
2019年10月22日の発表を受け、業界内では同社のサプライチェーン・マネジメント(SCM)がどのように進化するのか、熱い視線が注がれています。技術革新が激しい現代において、こうした組織の柔軟な組み換えは、他社にとっても大きな指針となるに違いありません。
コメント