2019年9月の国内紙・板紙出荷が回復!EC需要を支える板紙の躍進と素材データの最新トレンドを徹底解説

2019年11月6日、日本の素材産業の今を映し出す興味深いデータが発表されました。日本製紙連合会のまとめによりますと、2019年9月における紙と板紙を合わせた国内出荷量は、前年同月比0.2%増の199万9000トンに達しています。この数字は、わずかな増加ではあるものの、2カ月ぶりに前年を上回る結果となったことから、業界内では安堵の声が広がっているようです。

SNSなどのネット上では「ペーパーレス化が進んでいるのに意外だ」という驚きの声や、「宅配ボックスがいつも段ボールでいっぱいなのも納得」といった、生活実感に基づいたリアルな反応が見受けられます。今回の出荷増を支えた背景には、前年と比較して工場の稼働日数が多かったという暦上の要因も大きく影響していると考えられます。

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デジタル化の波に押される「紙」と、物流を支える「板紙」の明暗

内訳を詳しく見ていくと、素材ごとの勢いの差が鮮明に浮かび上がってきます。新聞や雑誌、コピー用紙などに使われる「紙」の出荷量は、前年同月比0.7%減の106万6000トンにとどまり、2カ月連続で前年を割り込みました。これは、情報のデジタルシフトという抗えない大きな潮流を反映していると言えるでしょう。

一方で、大きな存在感を示したのが「板紙」です。板紙とは、主に段ボールの原紙や厚紙のことを指す専門用語ですが、こちらの出荷量は1.3%増の93万3000トンと、2カ月ぶりにプラスへと転じました。ネット通販(EC)の普及により、商品を梱包するための資材需要が堅調に推移していることが、数字の裏付けからも見て取れます。

私自身の見解としては、単なる素材の出荷増減以上に、社会構造の変化が顕著に表れた結果だと感じています。読み物としての「紙」が減り、物流を運ぶための「板紙」が増えるという現象は、私たちの生活がより物理的な移動や配送に依存し始めている証拠ではないでしょうか。

建設・製造業の指標も注目!2019年9月の主要素材データまとめ

紙製品以外に目を向けると、他の主要素材でも興味深い動きが見られます。2019年9月のセメント国内販売量は、前年同月比4.0%増の351万6805トンと力強い伸びを記録しました。一方で、建設現場に欠かせないH形鋼の市中在庫は前月比3.4%減の19万1300トン、国産針葉樹合板の在庫も2.4%減の13万6501立方メートルとなっています。

これらの在庫減少は、建設需要が着実に消化されているポジティブな側面がある一方で、供給側の調整が進んでいる可能性も示唆しています。また、電子部品などに用いられる伸銅品の生産量は、前年同月比8.0%減の6万1930トンと落ち込みが激しく、製造業を取り巻く環境の厳しさが伺える結果となりました。

2019年9月のデータ全体を俯瞰すると、素材産業はセクターごとに明暗が分かれる「まだら模様」の状況にあります。消費増税前の駆け込み需要や物流の高度化など、複数の要因が絡み合う中で、各企業には変化する市場ニーズを素早く捉える瞬発力が、これまで以上に求められていくに違いありません。

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