日本の社会保障制度がいよいよ大きな曲がり角を迎えています。2019年11月08日、健康保険組合連合会(健保連)や経団連、日本労働組合総連合会(連合)といった主要な5団体が、加藤勝信厚生労働大臣に対してある重要な意見書を提出しました。
その内容は、75歳以上の「後期高齢者」が医療機関の窓口で支払う負担割合を、現在の1割から2割へと引き上げるよう強く求めるものです。これまで手厚く守られてきた高齢者の医療費負担にメスを入れようとするこの動きは、日本経済を支える現役世代の切実な訴えが背景にあります。
現役世代の負担は限界に!保険料率30%という重い現実
なぜ今、こうした要望が出されているのでしょうか。5団体が特に懸念しているのは、現役世代が支払う社会保険料の増大です。医療、介護、年金を合わせた保険料率はすでに合計で給与の30%に迫る勢いであり、働く人々の手取り額を大きく圧迫しています。
「後期高齢者医療制度」とは、75歳以上の方々を対象とした独立した医療制度ですが、その財源の多くは現役世代からの支援金で賄われています。少子高齢化が加速する中で、このままでは制度そのものが立ち行かなくなるという危機感が、今回の2割負担要望へと繋がったのでしょう。
SNS上でもこのニュースは大きな波紋を広げています。「給料から引かれる額が多すぎて生活が苦しい」という現役世代の悲鳴に近い賛成意見がある一方で、「年金暮らしで負担が増えるのは死活問題だ」と不安を募らせる高齢者層の声も目立ちます。
公平な社会保障の実現に向けて今こそ議論すべきこと
私は、今回の要望は世代間の公平性を保つために避けては通れない議論だと考えます。特定の世代だけに負担を強いる構造は、長続きしません。政府が進める「全世代型社会保障検討会議」において、誰もが納得できる持続可能な落とし所を見つけることが急務ではないでしょうか。
2019年11月09日現在の状況を鑑みると、この議論の決着が今後の日本社会の姿を決定づけると言っても過言ではありません。単なる負担増の押し付け合いではなく、医療の効率化や予防医学の推進など、構造的な改革を同時に進める姿勢が国には求められているのです。
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