日本中が注目する統合型リゾート(IR)の誘致合戦に、強力なプレイヤーが名乗りを上げました。世界的なカジノ・リゾート運営大手、メルコリゾーツ&エンターテインメントのローレンス・ホー会長兼CEOが、2019年11月12日に開催された「世界経営者会議」に出席し、日本市場への並々ならぬ意欲を表明しました。ホー氏は、すでに400回以上も来日しているほどの親日家であり、日本でのプロジェクト成功は「人生の夢」だと熱く語っています。
ホー氏が最優先の候補地として挙げているのは、東京都ではなく「横浜」です。もし横浜でのIR参入が実現すれば、少なくとも100億ドル、日本円にして約1兆900億円という天文学的な数字の投資を行う準備があるといいます。IRとは「Integrated Resort」の略称で、カジノだけでなく、国際会議場やホテル、ショッピングモールなどが一体となった複合施設を指します。同氏は、日本の本質的な魅力を世界に発信できる、史上最高の施設を整備したいと考えているようです。
なぜ東京ではなく横浜なのか?地方活性化の「ゲートウェイ」としての価値
今後、東京都が誘致活動を本格化させる可能性も取り沙汰されていますが、ホー氏の「横浜第一」の姿勢に揺らぎはありません。その理由として、政府がIRを推進する目的の一つである「地方の活性化」を挙げています。すでに人口が集中している東京よりも、横浜こそが外国人観光客にとって新鮮な日本の良さを体験できる場所であり、他の地方都市へ向かうための「ゲートウェイ(玄関口)」になり得ると分析しているのです。
この戦略的な視点に対し、SNS上では「1兆円の投資は横浜の経済を劇的に変える」という期待の声がある一方で、「ギャンブル依存症への対策は万全なのか」といった懸念の声も根強く、世論を二分する議論が巻き起こっています。私個人の意見としては、単なるカジノ施設ではなく、日本の観光資源を地方へ波及させるためのハブ(拠点)として機能させるという彼のビジョンには、非常に説得力があると感じます。
IRだけじゃない!箱根・長野で270億円規模のリゾート開発が始動
メルコリゾーツの本気度は、IR計画だけに留まりません。同社は、日本国内の宿泊施設などを開発するための270億円規模の投資ファンドを立ち上げました。すでに神奈川県箱根町と長野県において用地の取得を済ませており、2020年代半ばの開業を目指してリゾート施設を建設する計画です。このプロジェクトは、たとえIR参入が叶わなかったとしても継続されるものであり、長期的に日本へ貢献する姿勢を明確に示しています。
2018年に「IR実施法(特定複合観光施設区域整備法)」が成立して以来、国内外の企業から連携の打診が急増しているといいます。ホー氏は将来的に「コンソーシアム(共同事業体:複数の企業が同じ目的のために作る協力組織)」を構築し、日本企業と共にビジネスを展開する用意があると明言しました。2019年11月12日現在、具体的なパートナーシップについては議論の最中ですが、巨大な資本と情熱を持った彼の参戦が、日本の観光産業を新たな次元へ引き上げる契機になることは間違いなさそうです。
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