0歳から「競育」の時代へ!グローバル社会を勝ち抜く早期教育の最前線と親の危機感

2019年11月12日現在、都市部を中心に子育て世代の教育熱がかつてないほど高まりを見せています。その背景にあるのは、急速に進むグローバル化への強い危機感です。親たちは、我が子が将来、世界中の優秀な人材と競い合う未来を確信しており、幼少期から「戦える力」を授けようと奔走しています。

インターネットの普及により、他家庭の熱心な教育状況が可視化されたことも、親たちの競争心に火をつけているようです。SNS上では「出遅れたくない」「今できる最善を尽くしたい」といった切実な声が溢れています。こうした親の想いが、まだあどけない子供たちを早期学習の世界へと押し上げているのです。

スポンサーリンク

小学校入学前から「差をつける」塾の熱気

2019年10月下旬、東京・中野にある中学受験塾「四谷大塚」の教室では、来春に小学校入学を控えた園児たちが元気な声を響かせていました。彼らが受講しているのは「新1年生入学準備講座」です。週に一度、算数・国語・英語の3科目を学び、小学校での学習を強力に先取りしています。

「差がつく前に差をつける!」という刺激的なキャッチコピーを掲げたこの講座は、2013年の開設当時から受講生が約3倍に急増しました。以前は遊びを通じた「知育」が主流でしたが、現在はより直接的に学校の教科に結びつく内容を求める親が増えています。少しでも有利なスタートを切らせたいという親心が、教育の前倒しを加速させています。

広がる0歳児からの英語教育と親の情報戦

教育の早期化はついに乳児期にまで到達しました。ヤマハミュージックジャパンは、0歳児を対象とした英語教室「えいご★デビュー」を全国展開しています。2020年度から小学校で英語が正式教科となることを受け、日本語を本格的に話す前から英語に親しませることで、学習のハードルを下げようという試みです。

一方で、中学受験は今や「親の情報戦」と化しています。東京都内の30代男性は、息子の志望校合格のために約10校もの入試傾向を徹底的に調査し、緻密な受験戦略を練り上げました。複雑化する入試日程を管理し、子供の適性に合わせた併願プランを組むことは、もはや親の重要な任務となっているのが現状です。

過熱する「競育」に潜むリスクと愛情のあり方

しかし、この過熱ぶりには懸念の声も上がっています。青山学院大学の古荘純一教授は、何よりも「睡眠不足」が子供の情緒に与える悪影響を指摘します。幼児期に必要な8時間から10時間の睡眠が削られると、日中の活動意欲が低下し、攻撃性が増すリスクがあるため、家庭ではリラックスできる環境作りが不可欠です。

また、親が自身の不安やコンプレックスを子供に投影しすぎることで、いわゆる「教育虐待」に繋がる恐れもあります。子供は親の愛情を失いたくない一心で、無理をして期待に応えようとするものです。編集部としては、将来への備えも大切ですが、まずは目の前の子供の心身の健康と向き合うことが、真の意味での「育み」になると考えます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました