私たちの暮らしをより豊かに、そして便利に変える「スマートシティ」への挑戦がいよいよ本格化しています。2019年、日本では行政手続きをインターネットで完結させる「デジタル手続き法」が成立し、テクノロジーを基盤とした新しい国づくりが加速し始めました。こうした時代の大きなうねりを受け、日本経済新聞社と三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、次世代都市の実現を支援する「一般社団法人スマートシティ・インスティテュート(SCIJ)」を設立したのです。
2019年10月15日、東京都内で開催された設立記念フォーラムには、多くの専門家や自治体関係者が集結しました。代表理事に就任した東京大学大学院の柳川範之教授は、日本の都市や企業が一致団結し、新たなイノベーションを生み出す場にしたいと力強く宣言されています。SNS上でも「これからの街づくりには欠かせない組織だ」「官民連携のスピードアップに期待したい」といった前向きな反響が広がっており、国民の関心の高さがうかがえるでしょう。
世界の知見を集約し、持続可能な未来都市をデザインする
SCIJは今後、世界をリードする電子国家エストニアや、北欧の先進的な取り組みで知られるフィンランド、デンマークなどの事例を徹底的に調査する方針です。スマートシティとは、最新のICT(情報通信技術)を活用して交通やエネルギーなどの都市問題を解決する、まさに「賢い街」を指す言葉になります。こうした海外のノウハウを調査レポートとして発信することで、日本の自治体が抱える課題解決のヒントが提示されるに違いありません。
具体的な活動として、国内外の大学と連携したセミナーの開催や、2019年11月下旬に予定されているスペイン・バルセロナへの視察ツアーなど、現場主義の学びが提供されます。さらに、優れた団体を表彰するアワード事業や学生向けコンテストも計画されており、次世代を担う人材育成にも注力する姿勢が鮮明です。単なる研究機関に留まらず、実際に社会を動かす仕組みを作ろうとする熱意には、編集部としても大きな可能性を感じてやみません。
現在は、大企業からスタートアップ、さらには自治体や大学まで幅広い組織が会員として名を連ねています。これら多様なプレイヤーが垣根を越えて情報交換を行うことで、既存の枠組みにとらわれない新しいサービスが次々と誕生するはずです。デジタル技術は、あくまでも人を幸せにするための手段に過ぎません。テクノロジーと人間が調和した、日本ならではの温かみのあるスマートシティが全国に広がる未来を、私たちは今まさに目撃しようとしているのです。
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