日本の転職市場に大きな衝撃を与えるニュースが飛び込んできました。社員による企業の口コミサイトを運営する「オープンワーク(旧ヴォーカーズ)」が、2020年1月に人材コンサルティング大手であるリンクアンドモチベーション(LM)の連結子会社になることが決定したのです。
今回の資本提携は、オープンワークの役員が保有する株式の一部をLMに譲渡する契約が締結されたことで実現しました。連結子会社とは、親会社が経営権を握り、グループ全体の決算にも業績が反映される組織形態を指します。これにより、両社の連携はより強固なものとなるでしょう。
ネット上では「情報の透明性がさらに高まるのではないか」と期待の声が上がる一方で、「中立性が保たれるのか」といった懸念も見られます。特に、実際に働いた人の生の声が集まるプラットフォームと、企業の組織改善を担うコンサルティング会社の掛け合わせには、多くの注目が集まっています。
「組織の偏差値」と「社員の本音」が融合する未来
リンクアンドモチベーションは、独自の「モチベーションエンジニアリング」を武器に、企業の組織状態を数値化するサービスを得意としています。これは、いわば「組織の健康診断」のようなもので、従業員のやる気が企業の業績にどう影響するかを分析し、改善を促す手法です。
一方のオープンワークは、2019年11月20日現在、国内最大級の社員クチコミ数を誇るプラットフォームとして圧倒的な存在感を放っています。入社後のギャップを防ぎたい求職者にとって、給与の実態や風通しの良さを知るための「情報の宝庫」として、絶大な信頼を勝ち取ってきました。
今回の買収によって、表向きの組織診断データと、内側から漏れ出す社員のリアルな本音が一つのグループに統合されることになります。これは、ブラック企業の可視化を加速させるだけでなく、健全な組織作りを目指す企業にとっても、強力な改善サイクルを生むきっかけになるはずです。
個人的な視点としては、この統合が「きれいごと」だけのコンサルティングを終わらせる契機になると確信しています。クチコミという「外からの監視」がある中で、LMがどう企業の変革を支援するのか。2020年1月からの新体制が、日本の労働環境をより良くすることを切に願います。
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