サブスクは現代の「お布施」?オタク女子に学ぶ、推し企業へ投資する新常識

2019年9月、アメリカレコード協会が発表したデータによると、米音楽業界の収益の約8割がストリーミング配信によるものだったことが判明しました。世界中で定額制の「サブスクリプション」サービスが大躍進を遂げる一方で、日本では意外な苦戦を強いられているという見方もあります。

日本人がサブスクに慎重になる背景には、根深い「投資への抵抗感」があるのではないでしょうか。1つの商品に1つの対価を支払う通常のお買い物と違い、サブスクは利用の有無に関わらず一定額を支払う約束です。何も得られない月への「損」を恐れる心理が、普及の壁になっているのかもしれません。

しかし、実は私たちオタク女子にとって、この仕組みは「ファンクラブ」という形で古くから親しんできたものです。特定のサービスを享受するためだけではなく、対象を支援したいという「お布施」の精神が、そこには宿っています。実益を超えたつながりにこそ、日本独自のサブスクのヒントが隠されているでしょう。

スポンサーリンク

嵐の活動休止にファンが動いた!SNSで広がる「つながり」の証明

2021年以降に活動を休止する人気グループ「嵐」をめぐり、ファンの熱い想いがSNSを駆け巡りました。事務所がファンクラブの今後を検討すると発表した際、ハッシュタグ「#休止中でも年会費払うよ」が誕生したのです。たとえ特典がなくても、会員でいること自体が彼らとの絆であるという感動的な主張でした。

こうした「見返りを求めない支援」は、まさに投資の本質に近い感覚といえます。私自身も、活動休止中のL’Arc~en~Cielのファンクラブに新規入会した経験があり、その心理は痛いほど分かります。サービスの内容以上に、その存在を支え続けたいという情熱が、課金という行動を後押しするのです。

一方で、企業の不祥事により有料会員が激減する「解約騒動」も珍しくありません。これは、ユーザーがその企業を「推せない」と判断した瞬間に、サービスの価値そのものが否定されることを意味しています。現代の消費者は、機能性だけでなく、企業の姿勢や倫理観を厳しくチェックしているのでしょう。

「推せる企業」への課金が未来を創る!LUSHに見るビジョンの力

誰かに見込みを感じて支援する構造は、サブスクを成功させる鍵となります。例えば化粧品ブランドの「LUSH」は、環境保護のためにプラスチックを使わない方針を打ち出し、売上を3倍に伸ばしました。こうした明確なビジョンを掲げる企業こそ、私たちが「喜んで課金したい」と思える対象です。

もしLUSHがサブスクを開始すれば、たとえ商品が使い切れない月があっても、環境保護への貢献だと考えれば納得感は高いはずです。投資の怖さを「応援」の喜びへと変える魔法、それがオタク的なお布施の感覚なのです。単なる「便利さ」の提供から、一歩踏み込んだ信頼関係の構築が求められています。

これからサブスク市場に参入する企業は、ユーザーが誇りを持って課金できるような、誠実な理念を打ち出してほしいと願っています。2019年11月20日現在、消費者の心は単なる損得勘定から、共感と支援のフェーズへと移り変わっています。企業が「推される存在」になれば、日本のサブスク文化はもっと輝くはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました