日本が世界に誇るスポーツブランド「アシックス」が、2020年という記念すべき年を目前に控え、組織の根幹を揺り動かす大規模な人事異動を発表しました。2019年11月27日に明らかになったこの新体制は、2020年1月1日を期して本格的に始動します。注目すべきは、カーステン・ウンベハウン氏の執行役員就任をはじめとする、国境を越えた多様な人材の登用でしょう。SNS上でも「世界を相手にする本気度が伝わってくる」と、その戦略的な布陣に期待の声が寄せられています。
今回の人事の目玉は、経営の透明性を高める「ガバナンス」の強化にあります。「ガバナンス」とは、企業が健全な経営を行うために自らを律する管理体制のことです。内部監査室長に就任する駿河政孝氏や、法務・コンプライアンス統括部を支える園部正歩氏、和泉絵里子氏らの手によって、企業の社会的責任はより強固なものとなるでしょう。また、エドウィン・イデマ氏がグローバルインフラストラクチャーセキュリティを担うことで、IT基盤の安全性も飛躍的に向上するはずです。
世界を制する地域戦略と、心を掴むマーケティングの融合
地域戦略においては、田口陽太朗氏が執行役員として、欧州・中東・アフリカ(EMEA)という広大なエリアを統括することになりました。同時に、日本・アジア・大洋州といった成長著しい地域も兼務することで、グローバルな視点での迅速な意思決定が可能になるでしょう。このように「点」ではなく「面」で市場を捉える動きこそ、競合他社に打ち勝つための生命線と言えます。筆者としては、このワンリーダー体制が、各地域のニーズをいかに早く製品へフィードバックさせるかに注目しています。
製品開発の現場でも、興味深い動きが見られます。アシックスの代名詞とも言える「パフォーマンスランニング」部門では、中村純也氏がカテゴリー戦略を担い、サム・チュウ氏がマーケティングを加速させます。ここで使われる「マーチャンダイジング」という言葉は、消費者が求める商品を、適切な価格とタイミングで提供するための計画を指します。開発の臼木章氏との連携により、ランナーの足元を支える技術がさらに洗練されることは間違いありません。
未来を切り拓くインキュベーションとヘルスケアへの挑戦
従来のスポーツ用品の枠を超えた「事業推進」の動きも見逃せません。勝真理氏が担当する「インキュベーション」とは、卵を孵化させるように新しいビジネスの種を育て、事業化を支援することを意味します。また、小川博之氏が率いるヘルスケアチェック営業など、健康を軸にした新サービスへの注力からは、単なるモノ売りから「体験」の提供へとシフトしようとする同社の強い意志を感じます。人生100年時代において、この分野は大きな収益の柱となるでしょう。
さらに、2020年2月1日には、畑沢信幸氏がアパレル・エクィップメント統括部の開発生産1に着任し、生産体制の最適化をさらに推し進める予定です。オニツカタイガーやウォーキング事業も含め、全方位で抜かりのない布陣が整ったと言えるのではないでしょうか。スポーツの力が世界を熱狂させる2020年に向けて、アシックスが見せる「攻めの姿勢」は、私たちファンにとっても胸が高鳴るニュースです。同社の進化が、私たちのライフスタイルをどう彩ってくれるのか楽しみですね。
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