東北の空の下、山形県の文化シーンを塗り替える巨大なランドマークがいよいよその姿を現します。2019年12月1日、山形県総合文化芸術館にて、2020年3月のグランドオープンを前にした「オープンハウス」が開催されることとなりました。当日は大ホールのお披露目式として、山形交響楽団による美しい調べが響き渡るコンサートや、館内を自由に探索できる見学イベントが予定されており、県民の期待は最高潮に達しています。
11月26日に行われた報道陣向けの先行公開では、その圧倒的なスケールと細部へのこだわりが明らかになりました。かつて県民に親しまれた旧県民会館が2019年11月末で幕を閉じるのと入れ替わるように、約2倍の規模を誇る新施設が誕生します。山形銀行がネーミングライツ(施設の名称に企業名を付ける権利)を取得したことで、愛称は「やまぎん県民ホール」に決定しました。2001席を誇る大ホールは、まさに圧巻の一言に尽きるでしょう。
山形の伝統工芸を散りばめた贅沢な空間設計
このホールの真の魅力は、単なる大きさだけではありません。建物内の随所に山形が世界に誇る「職人技」が惜しみなく投入されているのです。例えば、舞台を彩る緞帳(どんちょう)は、高級じゅうたんで名高い山辺町のオリエンタルカーペットが手がけています。さらに、長時間座っても疲れにくい客席には、成形合板の技術で知られる天童市の天童木工が協力しました。地元の伝統と最新技術が融合した空間は、訪れる人々に深い感動を与えるはずです。
総建設費148億円という巨額のプロジェクトを支えるのは、山形県生涯学習文化財団など3者による共同事業体「みんぐるやまがた」です。旧会館時代の指定管理料(県に代わって施設を運営する費用)が年間約8200万円だったのに対し、新施設では3億円弱へと大幅に増額されました。これは、本物志向のオペラ公演や大規模な国際会議の誘致を視野に入れた、攻めの運営姿勢の表れといえます。運営側の熱意は並々ならぬもので、稼働率7割という高い目標を掲げています。
編集部が語る「やまぎん県民ホール」への期待とSNSの熱狂
SNS上では、先行公開された写真を見たユーザーから「山形にこんなにおしゃれな場所ができるなんて信じられない」「緞帳や椅子のデザインが素敵すぎて、座るのがもったいない」といった驚きと喜びの声が溢れています。地元のアイデンティティを大切にしながら、世界基準の興行に耐えうるスペックを備えたこのホールは、山形の誇りとなるに違いありません。編集部としても、ここが単なるハコモノではなく、新しい文化が生まれる「 incubator(孵卵器)」になることを確信しています。
支配人の宇山友思氏は「文化に触れる場所にしたい」と強く語っており、その言葉通り、誰もが気軽に一流のアートに触れられる環境が整いつつあります。山形の伝統産業と最先端の芸術が交差するこの場所で、一体どのような歴史が紡がれていくのでしょうか。2020年の春、満開の桜とともに本格始動するその日まで、目が離せません。まずは12月1日のお披露目式で、その素晴らしい音響と地元企業の底力を、ぜひご自身の肌で体感してみてください。
コメント